【ソウル】 法務部長官候補の金勝源(キム・スンウォン)氏をめぐり、製薬会社ジェネンセルの新型コロナウイルス治療薬の臨床試験承認に関するロビー疑惑が浮上している。
金氏は2021年10月、知人のヤン氏から同社の臨床試験承認をめぐる働きかけを頼まれ、当時の食品医薬品安全処長だった金剛立(キム・ガンリプ)氏に「速やかに処理できるようお願いしたい」との趣旨のメッセージを送った。
ヤン氏は現在、金氏への贈賄を約束した罪で裁判を受けている。ヤン氏の起訴状によると、ジェネンセルの筆頭株主だったカン氏が臨床試験の早期承認をヤン氏に依頼し、ヤン氏が金氏に食品医薬品安全処への働きかけを求めた。
金氏が金処長に迅速な処理を求めた約2週間後、臨床試験は実際に承認された。
また、起訴状には政治献金をめぐるやり取りも記されている。金氏はヤン氏に、政治献金は最大500万ウォンまで可能だと説明し、「事がうまく運べば、それだけしてくれればいい」との趣旨の発言をしたとされる。カン氏が感謝のしるしとして献金するとヤン氏が伝えると、金氏は口座番号を教え、「ありがとう」と答えたという。
さらに金氏が、食品医薬品安全処の承認が下りれば数千億ウォンを稼げるとして、新薬関連資料をメールで送るようヤン氏に求めた通話内容も公開された。
これに対し金氏は、「陳情を伝えただけだ」と主張している。
一方、金氏とヤン氏、そしてジェネンセルの筆頭株主だったカン氏の逮捕状請求を棄却したチョン判事との関係も取り沙汰されている。ヤン氏は2022年2月、金氏とチョン判事と一緒に撮影した写真を公開した。
検察は2022年11月に捜査に着手し、2023年にカン氏の逮捕状を請求したが、チョン判事がこれを棄却。その後、別の判事が逮捕状を発付した。
金氏はこの事件をめぐり、2024年12月に起訴猶予処分を受けた。検察が同年8月の時点で金氏に懲役8カ月を求刑する方針だったことを示す報告書も公開されている。