【書評】『在日を生きる 信念と行動の軌跡』朴忠弘 著

代へつなぐ在日の歩みと責任
日付: 2026年06月19日 01時27分

朴忠弘氏の著書『在日を生きる――信念と行動の軌跡』は、一人の在日韓人のみをたどる自であると同時に、後在日同胞社展を側から記した証言の書である。

本書を貫くテマは、「在日を生きる」ということの意味である。著者は在日であることをなる出自や籍の問題としてではなく、先人たちが築き上げた史を受けぎ、社の中で責任を果たしていく生き方そのものとして捉えている。

その原点として語られるのが、全羅南道康津から海を渡ってきた父母の存在である。しい時代を生きいた先代の姿とえは、著者の人生の礎となり、「誠をくし、人として恥じない生き方」というへと結する。

の韓と日本という二つの文化を「欠落」ではなく、人生を豊かにする「二重の根」として受け止めた著者のアイデンティティは、陽明の核心である「知行合一(正しいと知ることを行動で示す)」という信念へと昇華していく。

本書のみどころの一つは、大阪興銀から西興銀、新韓銀行設立に至る民族金融の史が、事者の視点から詳細に描かれている点である。在日同胞の生活と事業を支えた金融機が果たした役割と、その光と挫折の史は同胞社みでもある。

こうした金融の現場における実践を踏まえ、在日韓商工議所の法人化や組織改革に取り組んだ経験についても語られている。組織運をめぐる葛藤や困難をすことなく記した姿勢からは、「史にする責任」を重んじる著者の信念がわってくる。

さらに四天王寺ワッソや全羅南道道民の活動を通じて、文化承と韓日交流の重要性もかれる。著者は在日社の未、閉鎖的な共同体ではなく、世界へ開かれた存在として展望している。

「在日であることはなる生まれや籍の問題ではなく、日実践を通じて自らの人生と社をつなぐ生き方そのものなのだ」と著者はく。

在日同胞社が世代交代の時代を迎える今、本書は先人たちのみを振り返るだけでなく、未への責任を考えるための一冊でもある。若い世代にとっては、自らのルツと向き合い、「在日を生きる」とは何かを問い直す契機となるだろう。(評李民晧


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