韓半島の未来選択

ホムルズ派兵要請と相互防衛条約のわな
日付: 2026年03月30日 05時02分

 西欧中心の国際秩序を根本的に変えたウクライナ戦争や、イスラエルと米国が一つになってイランを奇襲した中東戦争などをみると、韓国の未来と覚悟について考えざるを得ない。米国は韓国に対ロシア制裁参加を強要。トランプ大統領はホルムズ海峡に韓国海軍を派兵するよう求めた。ワシントンは、韓米相互防衛条約を挙げて、米国の敵を大韓民国の敵として対するよう韓国に強要している。だが、ロシアもイランも韓国の敵国ではない。しかも、米国が攻撃された戦争ではない。韓国が米国を支援、参戦する条約上の義務などない。韓国は自由民主体制の共和国・主権国家だ。(洪熒)

冷戦勝利後の米国の変質と7韓国

 トランプの米国は、国連などの国際機関を認めず、「伝統的同盟」を同盟として対しない。彼はNATOへの参加を見直すと言明(18日)した。尤も、NATOは、ソ連邦が解体されたとき、すでに反共同盟の任務が終わった。今の米国は自由陣営のリーダーでなく、自国のためには躊躇なく力を振るい、同盟に踏絵を突き付け選択を強いる。米国は帝国の資質である余裕と寛大さなどを捨て、力のみに頼る強大国となった。国際社会が帝国主義への回帰時代に、韓国の選択は何か。
韓米関係を考えるとき、まず両国は相手に対してどのような存在なのか、相互不可欠な存在なのか問わざるを得ない。朝鮮王朝と米国が修交した朝米修好通商条約(1882年)から144年が過ぎた。数多くの紆余曲折があった。米国は日本が韓半島を植民地にするのを黙認したが、太平洋戦争で日本を敗退させ、韓半島を戻したのち、ソ連と共に韓半島を分断した。
米国は金日成・スターリン・毛沢東の「6・25南侵戦争」を阻止した。韓半島は東西冷戦の最先端の対決場となった。米国は韓国とは相互防衛条約を、北韓とは81年間、敵対関係を維持している。ところで、米国は東西冷戦で勝利後、全く違う国となった。同じ領土を維持しているが過去の米国とは違う国だ。
もちろん、今の韓国も過去の韓国とは違う国だ。韓国は米国との同盟の下、先進国となり、北韓は核武装をした兵営国家、神政体制の封建全体主義国家となった。金正恩は、南・北韓は同じ民族ではなく、交戦中の敵国だと宣言した。金正恩は、米国に対しては、北韓を核武装国家として認めれば、敵対関係を変える意思を表明している。韓国の安保上の負担は北の金王朝だけではない。6・25戦争のとき韓半島を侵略した中国は、今も韓国への支配権を諦めていない。
韓国が同盟の米国に対して感じる距離感は、米国が韓国の安保と利益を軽く扱い、決定的瞬間に約束を守らない点だ。韓国の戦時備蓄物資などをウクライナに支援するよう強要、中国の報復を甘受して韓国が配置を受け入れたTHAADなど対空対ミサイルをイスラエルのため持ち去ったことなどだ。
米国は同盟の韓国の主権と正当な自主国防の努力を牽制・妨害した。ベトナム戦争から足を引くとき、1個軍団を派兵した韓国と事前協議はどこにも通告もしなかった。平壌側が韓国大統領暗殺を試みた時(1968年、70年、83年)も韓国の報復を抑えた。韓国が安保脅威を感じたとき、駐韓米軍を削減、撤収した。米国は西欧文明の敵となったイスラエル、核戦争を辞さず戦争を続けるネタニヤフを庇護する。トランプの米国優先はトランプ優先で、イスラエル優先だ。トランプとネタニヤフには今回の戦争の責任がある。そもそもトランプには人間に対する憐憫が見られない。
米国とイスラエルがイランに核開発の名分を与えている。イスラエルがカタールの液化天然ガス(LNG)を攻撃したのは自爆行動だ。戦費調達が厳しい米・イスラエルはハルマゲドンを脅迫している。米国はイスラエルのため非核国家に核兵器を使うのではと疑われている。
トランプ大統領の戦略は世界を、未来を超不確実性時代に追いやっていくこと、自分の怒りを表わすことと、世界は見ている。米国は、絶望的な苦境打開のため、米国が崩壊するなら世界が一緒に破滅すると脅迫する。国内的にも総体的難局、トランプ大統領の軽い口こそが米国の災いだ。
ワシントンは制裁と暴力破壊が帝国を孤立させることが分からないようだ。米国の伝統的「同盟」がトランプのホルムズ派兵要求を皆拒否した。マレーシアはトランプの関税交渉を拒否した。米国の関税圧力に対応し、EUと豪州が自由貿易協定を締結した。事実、韓・日・中は物理的には中東の石油に依存する必要がない。すぐ隣に資源富国のロシアがある。
韓国は韓半島の未来、韓米同盟について考え、決定するとき、まず韓国はどういう国になるのかを熟考せねばならない。家族も宗教も変えるのになぜ同盟は変えられないのか。そもそも永遠の同盟などあり得ないのは当然だ。同盟の原点やその在り方を考えるときだ。


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