世界は今、中東の激しい混乱に巻き込まれている。米国とイスラエルによるイランへの大規模攻撃がきっかけとなり、イラン側の報復ミサイルが湾岸諸国やイスラエルに及び、紛争はレバノン、イラク、ヨルダンなど周辺国に拡大。国際経済も深刻な打撃を受け、エネルギー価格の高騰が世界を揺るがしている▼こうした国際情勢の激動の中で、韓国国内では李在明政権が、司法制度の根幹を揺るがす「司法3法」を強引に推進し、実行に移している。5日、李大統領は臨時閣議を開き、法歪曲罪の新設、裁判訴願法(四審制導入)、大法官増員法の3法案をわずか1日で承認した。法案が政府に送られてから即座に処理された異例の速さだ▼保守・進歩を問わず、法曹界の多くがこれらの法案に強い違憲性と法治主義の破壊を指摘し、全国裁判所長会議も「法治の後退として歴史に残る」と異例の声明を出した。しかし、李大統領はこれを完全に無視し、即決で閣議決定を下した▼「司法3法」は、大統領個人の意向が色濃く反映された「李在明法」といえる。李大統領自身の選挙法違反事件と深く結びついているからだ。昨年5月の大法院による有罪趣旨を破棄差し戻したが、四審制で憲法裁判所による逆転が可能になり、任期中に大法官26人中22人を任命できる仕組みが整う。法歪曲罪の導入は、判事・検事の独立した判断を脅かす。世界が中東の戦火と経済危機に直面する中、国内で司法の独立を深刻に侵害し、憲政秩序を損なう政策が進められている。