李在明大統領は1日、三一節記念式典で、北韓に向け「対話の場に出て、新たな未来に向けて共に進んでいくことを期待する」と呼びかけた。演説では、「敵対ではなく共存と協力」を強調し、「北側の体制を尊重し、一切の敵対行為も、いかなる吸収統一の追求も行わない」と明言▼米朝対話の再開を促す「ペースメーカー」役を自任し、休戦体制の平和体制転換を約束した。また、韓国無人機の北韓侵入事件を「重大な犯罪」と批判しつつ、再発防止を誓った。この演説は、表面上は平和を掲げているが、南北関係の未来に深刻な課題を投げかけている▼最大の問題は韓国憲法との矛盾だ。憲法第3条は「大韓民国の領土は韓半島とその付属島嶼とする」と定め、北韓を自国領土の一部と位置づけている。第4条は「平和的統一」を国家目標とし、吸収統一の放棄はこれに反する。李大統領の「体制尊重」と「共存」路線は、北を別個の国家として認める従北的な姿勢であり、憲法違反の疑いが濃厚だ▼これは国家アイデンティティーの放棄に等しく、国民の統一志向を裏切るものとも言える。北韓は核開発を進め、ミサイル発射を繰り返し、国際社会を脅かしている。北の体制維持を助長する発言だ。金正恩は韓国を別国家だとしており、強硬姿勢を強めている。南北対話の再開は理想論に過ぎない▼李大統領の演説は、三一精神の「独立」を忘れ、共存の幻想に傾倒している。国民は、真の平和を追求するとは何かということを改めて考えるべきではないか。