認定NPO法人カタリバ(今村久美代表理事)は都内の会場で8日、「#meet5000」と題したイベントを開催、全国から外国ルーツを持つ55人の高校生をはじめとし関係者156人が会場に集まった。会場のブースには名だたる大企業の看板が並び、日本で将来の指針を探す高校生たちと忌憚なき意見交換を行うための対話ブースが立ち並んだ。会場は「個人対話」「企業対話」「あそびエリア」「リラックスエリア」から成り、外国籍の高校生たちが緊張せずに日本の企業人らと交流できる工夫が凝らされていた。
ブースの一角でゲストとして招かれたのは映画監督で在日3世の朴正一氏。日系ブラジル人の高校生が抱えた葛藤を題材にした映画『ムイト・プラゼール』(2022年)や、自身のルーツでもある在日韓国人の今日を生きる若者たちが抱える悩みの実態に迫った映画『雨花蓮歌』(24年)などの作品で知られる。カタリバ職員との交流が今回のイベントへの招致につながったとのことだ。
朴監督によると、ブースに実際に訪れた高校生の中には、父親の事業を引き継ぐと決めている向上心溢れる少年もいれば、まだブラジルから来日したばかりで通訳を必要とする少女もいたという。また、ブースで出会った日系ブラジル人の少年に対し朴監督は、「ブラジル人同士だけで固まらず、日本人や他の国の友達も作ってほしい。いつか彼らが君を助けてくれるから。日本社会は、君たちが思うよりずっと温かく受け入れてくれる」と自身の経験を踏まえた持論を伝えたとしている。
朴監督はイベント終盤に全体の参加者に向けたメッセージの中で、「排斥の声は大きく目立つが、実は少数派。今日ここに集まった大人たちを見て欲しい。これほど多くの日本人が君たちをサポートしてくれている」と語った。
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8日に開催した「#meet5000」には多国籍の高校生たち55人が集まった
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イベント終盤に参加した学生たちへエールを送った朴正一監督(写真=認定NPO法人カタリバ)