「富豪方程式」3代続くお金持ちへの道 <第11話>(最終回)

お金は時間の中に存在する
日付: 2026年02月17日 11時03分

 お金は時間の中にあり、空間の中に存在するときにはさまざまなコストが発生する。お金は空間の中に存在するものではない。時間の中に存在するので、見えないのだ。努力、経験、知識、機会、情報、未来どれも見えず、時間の中に存在する。一方、空間の中にあるお金とは、家、車、建物、土地空間を占める人間の欲望の産物だ。これらは露出(目に見えること)によって、ほとんどの場合コストが発生する。代表的なものが税金であり、維持費、修繕費などがかかる。
時間の中で生産され、空間で消費される。これがほとんどの「お金の流れ」だ。見えないお金を「見えるお金」に変えようと努力し、あがくことこそが、人間の欲望そのものではないだろうか。しかも時間には重さも体積もなく、誰の人生においても限られたものだ。
一方、家、車、土地、建物などは重かったり、大きかったり、一定の体積を占める。人類は絶えず空間を占めようとして、戦争に彩られた歴史を歩んできた。そしてその空間を獲得するために、時間を浪費してきた。こうした過程の中で文明が生まれ、人類史が発展してきたのだと思う。ある視点から見れば、人類は時間を投資して空間を確保し、それを自分の欲望の楽園として育てようと集中してきたのではないだろうか。
しかし、そうした過去の土台の上に立って「今現在」を判断し、富を得る賢い方法を私たちは考えなければならない。なぜなら、富豪とは時間と空間の両方における経済的自由を享受する人だからだ。ただし、富豪とは、時間を投資して手に入れた空間の中で、空間への集中を減らし、時間への集中を増やすことで得られる成果なのだ。見えるものを減らし、見えないものに集中しなければならない。時間に多くを投資する人の方が、空間に多くを投資する人よりも賢明なのだ。知識は盗まれず、税金もかからない。しかし、目に見える有形資産は、盗難・破損・税金のリスクを常に抱えている。「見えないお金」「税金のかからないお金」「未来のお金」私はこの3つのお金だけに集中する。この3つをすべて兼ね備えたお金とは、どんなものがあるだろうか。
情報、機会、投資、データ、新技術、新薬、コンテンツ……周りには本当にたくさんあり、今も絶えず生まれ続けている。ところが、ほとんどの人は「見せびらかしたい」「自慢したい」と思っている。人間のすべての欲望は「目」から始まる。聖書に記されているように、人間の罪の最初の出発点は「善悪の木の実を見て……」とある。欲望の出発点は聞くこと、食べることなどさまざまだが、ほとんどが「見ること」から始まる。見たい↓所有したい↓だから人間は空間を欲する。この瞬間からコストが発生することを、必ず理解しなければならない。
見えないものたとえば愛でさえ、所有しようとした瞬間にさまざまなコストが発生するのではないだろうか。富豪を目指す人は、この点をはっきりと理解し、区別し、自分がどの部分に集中すべきかを明確に見極めなければならない。
お金は時間の中に存在し、空間の中には存在しないことを知り、「見えないお金・税金のかからないお金・未来のお金」に集中するべきだ。時間と空間の調和を通じて、人生の収益性・生産性・効率性を個別に最適化した人が、本当の富豪だ。
私のコラムは紙面の限界があるため、こうした具体的な事例を詳しく書くことはできない。機会を作って読者の皆さんと直接会って、時間と空間の富の経済学の調和、そしてそれを各人に合わせた「3要素」の分析・適用などの、簡潔でシンプルな事例をご案内できればと思う。誰でも富豪として生まれ、失ってしまった富豪を私が一緒に見つけ出したい。それは、すべての人に富豪になる機会が与えられている。なぜなら、生まれた瞬間から誰にでも平等に約100年という時間が与えられているからだ。      <終わり>

●千周寧 世明投資戦略研究所代表。1963年韓国例川生まれ。大邱大学経済学科卒業。国立慶北大学MBA経営学修士。現代自動車全国販売王3連覇。四つの総合病院を経営。現在、三つの私募投資組合を保有。著書多数。


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