IB各社が成長率引き上げ

半導体需要が押し上げ要因
日付: 2026年02月17日 09時21分

 グローバル投資銀行(IB)各社が韓国の今年の経済成長率見通しを相次いで引き上げている。韓国政府は2・0%を予測しているが、主要IB8社の経済成長率平均は0・1ポイント上回る2・1%となっている。人工知能(AI)需要拡大に伴う半導体輸出の急増が成長率を押し上げているとみている。一方、米国政府が韓国製品全般に25%の関税を課す可能性があり、不確実要因も残っている。
主要IB8社のうち、シティが2・4%で最も高い成長率見通しを示し、次いで野村とBNPパリバがそれぞれ2・3%、UBSが2・2%、バークレーが2・1%、JPモルガンは2・0%を予想した。一方、バンク・オブ・アメリカは1・9%、HSBCは1・8%だった。
経済成長率引き上げの背景には、AI需要拡大による半導体輸出の大幅増が見込まれていることがある。また半導体の好調が、実質所得と消費の増加につながると予想されている。
シティは、半導体輸出が2026年第1四半期に前年比117%、第2四半期に同96%それぞれ増加すると予測している。年間でもドル建てで54%増と、前年の22%増の2倍超に拡大すると分析している。
野村は、半導体輸出の改善に加え、内需の回復基調を織り込み、2・3%増とした。また民間消費の伸びを2・5%と、前年の1・4%から大幅に改善するとみている。
半導体市況について調査会社のカウンターポイント・リサーチは、26年第1四半期のメモリー価格が前期比80~90%上昇すると分析した。サーバー向け需要の急増で、パソコン向け・サーバー向けともに大幅な上昇が続くとしている。
別の市場調査会社のDRAMエクスチェンジによると、1月末時点でのDRAM価格は11・5ドルで、前年同期の1・35ドルと比較して約8・5倍の水準に跳ね上がった。前月比でも23・6%上昇し、16年以降初めて10ドルの大台を突破した。
市場ではこうした価格主導型の半導体輸出拡大だけで、今年の韓国の実質国内総生産(GDP)成長率を1・6ポイント押し上げることができるとの観測も出ている。
韓国政府系シンクタンク、韓国開発研究院(KDI)は11日に発表した今年の経済成長率を、従来の1・8%から1・9%に上方修正した。上方修正の理由についてKDIは「半導体市況の好調により、輸出や民間消費、設備投資が改善している」ことを挙げている。
一方、今後のリスク要因として、米国の関税政策をめぐる不透明感を挙げ「米国が韓国に課す相互関税は15%になるか25%になるか未定で、現在は0%の半導体に再び課される恐れもある」と指摘し、「昨年までは企業側が関税引き上げ分を吸収してきたが、米国の消費者に転嫁される段階になれば、半導体以外の輸出に悪影響が出るだろう」との警戒感を示している。


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