アプロ・未来を創造する在日コリアン女性ネットワーク(朴君愛代表)が主催する連続セミナー「在日~女性たちが紡いだ食と生活」の第3回が1月31日、オンラインで開催、約30人が視聴した。
朝倉敏夫・国立民族学博物館名誉教授/滋賀県平和祈念館館長を講師に迎えて、「『キムチ』の語り~キムチを通して日本社会と在日の歴史を覗き見る」と題し、身近な食から紐解いた文化人類学的知見が共有された。
朝倉氏は、キムチを単なる食品ではなく、時代の変化を映し出す「文化表象」と捉える。かつて特異な漬物とされていたキムチだが、2000年代初頭に日本国内の生産量で「ぬか漬け」を凌駕するまでに普及した点に言及。朝倉氏は、外来の食文化が日本の日常に溶け込んでいったダイナミズムを解説。また、「キムチに見る外来食の受容の推移は、在日コリアン一人ひとりの記憶が紡ぐ歴史そのもの」と指摘した。
参加者から、「食という身近な営みが持つ文化的な重みと、そこに刻まれた先人の思いに改めて耳を傾ける貴重な時間となった」などと声が上がっている。