在日本大韓民国民団中央本部(金利中団長)は今年の光復80周年を記念し、韓半島にルーツを持つ19~45歳までの青年を対象にした本国研修を開催。祖国の歴史とアイデンティティー醸成を目的として、約100人の関係者が訪韓した。
約100人参加し盛況
民団中央本部は22~24日の3日間にわたり、韓国の各所で「光復80周年記念~青年同胞本国研修」を開催、約100人が参加した。
初日の22日は、ソウル・明洞の会場での開会式と晩餐会。23日は、バスで移動し天安の国立望郷の丘を参拝、慰霊塔・慰安婦慰霊碑・学徒義勇軍碑への献花を行った。独立記念館を見学した後ソウルに戻り、オリンピックパークテルで閉会式と晩餐を行った。24日は参加者たちが各地の空港から帰国する日程となった。研修時間以外は全国の青年同胞たちが親睦を深める場となり、参加者からは「交流を深めるまたとない機会だった」「母国で新たな出会いや学びが得られた」などと声が上がっている。
■母国で青年が集う意義
閉会式の場で主催者あいさつを行った金団長は、「今回の研修では、青年会だけでなく、より広い世代が参加したことで、これまでにない出会いや交流が生まれたはず。未来を担う青年がいなければ、民団の存続はない。今後も民団として、次世代育成事業により一層力を入れていく」と述べた。
金玟澈・在外同胞庁交流協力局長は、「若い世代が韓国を訪問し、祖国に触れることは非常に喜ばしい。青年同士が団結し、在日同胞社会の未来を支える存在へと成長していくことを願っている。在外同胞庁としても、引き続き積極的に支援・協力していく」と話した。
李将浩・在日本大韓民国青年会中央本部会長は、「今回の研修を通して、先人たちの歩みと自らのルーツを改めて深く感じた。母国で得た学びや出会いを在日同胞社会の発展につなげていくことが、次世代を担う青年の使命である。そのためにも、民団・在外同胞庁、そして世界の同胞たちと手を取り合い、より良い未来を共に創っていきたい」とした。
また、李会長はあいさつの中で、望郷の丘に在日1世の祖父が眠っていることに触れながら、「世界各地の同胞社会の中でも、4世・5世まで代が続いている在日同胞の強みがある。祖国を忘れず、ルーツを大切にし、アイデンティティーを守ってきた先人たちの歴史を忘れることなく私たちの世代が伝統をしっかりと受け継いでいきたい」と語った。
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23日、オリンピックパークテルで行われた「光復80周年記念~青年同胞本国研修」閉会式のもよう
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天安の国立望郷の丘で、学徒義勇軍碑への献花を行う在日青年同胞ら