「自由の木は愛国者と圧制者の血を飲んで育つ」と言われるが、9年以上、朴槿惠大統領弾劾の証拠として捏造されたタブレットPCの真実を明かす闘争をしてきたメディアウォッチの黄意元前代表が14日、不義の裁判・国家権力に抗拒して自決した。享年48歳だった。葬儀(写真は喪屋)は20日に行われる。すべての証拠を無条件棄却し、JTBCと検察の詐欺・不正を正当化する不義な裁判の宣告(24日予定)を前に、命をもって抗挙した。黄義士は、遺書で「崔順実のタブレットが絡んだ、2016年末から2017年初めの朴槿惠前大統領弾劾事件は、JTBCと検察・特検などが共謀した詐欺で、関連証拠はもちろん、証拠の入手経緯などまで総体的に捏造された事件」で、このことは、天も地も知り、内心では多数国民も全部知っているはずだ。また「歴代の裁判部の横暴によってメディアウォッチはこの7年余り、1審から控訴審までタブレットPCに対する鑑定を一度もやらない、まったく不公正な刑事裁判を受けてきた」と天賦人権を否定した裁判部を告発した。曺喜大大法院にも抗議したが、一つの是正措置もなかった。この不義な裁判は、不正選挙裁判や「内乱裁判」などで今も続いている。
以下、黄意元義士の遺書全文を翻訳、掲載する。
いわゆる「崔順実タブレット」によって触発された朴槿惠元大統領弾劾事件は、JTBC放送社と検察・特検などが共謀して仕出かした明白な捏造事件です。
しかし、この捏造事件を告発してきたメディアウォッチは、逆に濡れ衣を着せられて刑事裁判を受けています。私(黄意元)は、メディアウォッチの無実と無罪を強く主張し、また真実・自由・人権・法治が作動しなくなった現世態を厳重に糾弾しながら自決します。
私(黄意元)は、以前、メディアウォッチの代表理事(2016-2023年)と編集局長(2016-2025年)を務め、現代表理事の邊煕宰と一緒に、いわゆる「崔順実タブレット」と関連したJTBC放送社の捏造報道問題と検察・特検の操作捜査問題を8年近く追跡し続け告発してきたジャーナリストです。
この名誉な履歴をもって断固として申し上げます。「崔順実のタブレット」は、崔・ソウォン(「崔順実」の本名)の物では絶対ありません。「崔順実タブレット」が触発した2016年末から2017年初めの朴槿惠元大統領弾劾事件は、JTBC放送社と検察・特検などの共謀であり、関連したすべて証拠はもちろん、すべての証拠の入手経緯などまで総体的に捏造された事件です。このことは、天が知り、地が知り、もちろん今は、大韓民国国民の皆さんも内心では全部知っている事実であるはずです。
ところで残念なことに、私と邊煕宰代表、そしてメディアウォッチの職員たちは、この捏造事件の実体を調べるうち、JTBC放送社と検察・特検などの逆切れの悪だくみによって、閔永炫検事と洪晟準検事の操作捜査と操作起訴で、この7年余り、すべての手続きが不当極まりない虚位事実適示による名誉棄損罪の刑事裁判を受けており、1審の宣告に続き、間もなく控訴審の宣告を通じて、また濡れ衣を着せられ有罪の刑事処罰を受ける直前の状況に置かれています。
これで、あまりにも間違っている大韓民国の現世態に警鐘を鳴らし、また私と邊煕宰代表やメディアウォッチの職員たちの無実と無罪を主張するための最後の抗拒として、私はこの刑事裁判控訴審の宣告を控えているこの時点で自決します。
「青瓦台の非公式権力者である民間人実業家の崔・ソウォンは、自分が朴槿恵政権の国政に関与した核心証拠が入っているタブレット、また、金・ハンス青瓦台ニューメディア室の先任行政官(当時)が、タブレットを開通し関連通信料金を最初から最後までずっと代納してきたタブレットを、自分の知人の会社が整理し撤退したある事務室に放置して去った」、「この事務室と関連して、JTBC放送社のある新入記者は、JTBC放送社の取材陣にのみ取材の便宜を提供すると言った建物警備員に運よく会った。この警備員は、進んで自分が法的に処罰される危険を甘受しながら、JTBC放送記者のため、閉まっていた事務室も開け、事務室内のタブレットも勝手に持ち去るようにしてくれた」、「このように思いのほかに崔・ソウォンのタブレットを発見したJTBC放送社の記者は、出まかせに自身が使うロック装置のロックパターンを、そのタブレットのロック装置解除に試してみたら偶然それが一致し(数学的に数十万分の1の確率)、これを契機にJTBC放送社は民間人による国政壟断と関連した希代の特ダネ報道をするようになった」
この話が本当に信じられますか。JTBC放送社と検察・特検が主張してきたこの「崔順実タブレット」の入手経緯は、人間の知性を冒涜する嘘です。あのような図々しい嘘に対して如何なるメディアも批判・否定できない社会が、果たして「真実」がある社会ですか。だが、この国の司法は、卑怯なこの国の言論よりもさらにひどいです。あの顔を熱くする嘘を唯一批??判、否定する在野のメディアを生贄にして、まったく「公式化」、「制度化」してその嘘を真実に変えることを今大韓民国の法院がやっているのです。こういう社会が「自由」・「人権」「法治」がある社会と言えますか。
私と邊煕宰代表、メディアウォッチの職員たちは、7年余り前、関連刑事裁判の1審判決文を通じてでも深刻な侮辱をうけたことがあります。朴柱永判事の一審判決文は、事実関係に関する文章一つ一つがすべて嘘です。しかし、もっと驚くべきことに、今回、関連刑事裁判の控訴審の判決文は、嚴撤判事の主導で一審の判決文を凌駕する偽りが含まれることを予告しています。なぜなら、嚴撤判事は、頭から如何なる証拠調査をする真似すらせず、公判手続きを通じて私と邊煕宰代表、メディアウォッチの職員たちをすでに犯罪者と結論を下しては侮辱ばかりの裁判進行をやってきたからです。
この「虚偽事実の適示による名誉毀損罪」の刑事裁判で、本当に犯罪を犯し本当に処罰されねばならない人々は、偽りで私と邊煕宰代表やメディアウォッチの職員たちの名誉を毀損した検事たちと判事たちです。「崔順実タブレット」と関連して手放しで全国民を欺く放送をしながら、逆切れで誣告や偽証などを繰り返してきた孫石熙アンカーおよびJTBC放送社の役員らは言うまでもありません。私は、権力が私をまた「公式的に」、「制度的に」引き裂くように放っておかないと決心しています。
以下は「崔順実タブレット」の捏造事件と関連して、多少複雑な話でありよく知られていない事実ですが今後、全国民も必ず知るべき事実であり結局、知ることになるはずです。
メディアウォッチは、数年も不当な刑事裁判を余り受けている過程でも、「崔順実タブレット」の本当の所有者で、使用者であるしかない金・ハンス元青瓦台のニューメディア室の先任行政官のタブレット通信料金納付と関連した虚偽を摘発しました。タブレットと関連した朴元大統領の公務上秘密漏洩罪判決で、ファクト事項においての重大な誤審があった部分です。それで、この発見に基づいて、メディアウォッチはSKテレコム通信社までがこの捏造事件に介入したとしか見られない、タブレットの移動通信契約書の操作問題を提起してきています。
メディアウォッチはまた、過去に特検が捜査した、張・シホが提出した、いわゆる「第2の崔順実タブレット」を、民事訴訟を通じて確保し、これに関連して様々な虚偽を摘発してきました。取り敢えずファクト事項として、デジタル・フォレンジック専門家協会(KCFPA)など専門フォレンジック鑑定機関の助けを得てこの機器から事実上操作と見るしかない各種毀損の跡を発見したのはもちろん、張・シホの崔・ソウォンの自宅訪問時間など、タブレットの特検への提出経緯と関連して明白な虚偽を発見しました。それで、この事実を基に当時、特検の第4チーム所属だった尹錫悦、韓東勳、朴柱誠、金泳喆検事などの操作捜査、つまり、タブレット機器の捏造および張・シホへの偽証教唆問題を提起してきています。
「第2の崔順実タブレット」で、機器操作と見るしかない事項まで発見されましたが、元の「崔順実タブレット」の機器が完全なら、それこそおかしなことのはずです。メディアウォッチは、まだ元の「崔順実タブレット」機器は確保できなかったが、以前「国科捜」(国立科学捜査研究院)が提供したファイルを通じて、間接的な方法ながら、この機器のロック装置などに関するファイルもすべて非正常であるとのファクトを、サイバーフォレンジック専門家協会を通じて確認しました。このため結局、今は国立科学捜査研究院(NFS)までが、タブレットのロック装置などの問題で、的外れな答えをする状況です。
もともと、元の「崔順実タブレット」は、捜査機関の正式のフォレンジック手続きの前に、JTBC放送局と検察がそれぞれ数日間、すでに何度も手をつけた機器であるため、証拠価値が当初からないと見るべき機器でした。また、当時の検察の捜査資料を見れば、検察が、タブレットが崔・ソウォンのものであるという根拠として提示した、演説文の閲覧・修正関連のメールアカウントが、実は、金・ハンスなど少なくとも7~8人が使う公用のメールアカウントであることが確認され、崔氏と鄭虎聲青瓦台秘書官(当時)とのメッセージ送受信云々も、とにかくタブレットを崔氏のものに捏造するため無理やり仕組んだことも確認されました。
メディアウォッチの「崔順実タブレット」の捏造報道と操作捜査に対する問題提起は、刑事裁判が始まる前の報道であれその後の報道であれ、その本質となる元の根拠、元のファクトそのものがなにしろ堅固です。この事実関係だけでも国民の皆さんに伝われば、誰もが朴元大統領弾劾事件が捏造された事件である自体は認めざるを得なくなるはずです。
問題は今、メディアウォッチの関連刑事裁判の控訴審裁判部が、朴元大統領弾劾事件に対する真実究明の要求がもっと大きくなるのを抑えるため、すでに前の裁判部が約束してくれた、いろんな証人に対する訊問の手続きまで何の理由も告げず、すべて取り消すなど、裁判を無理やり終結する方式を以て、メディアウォッチのあらゆる問題提起を無為にしようとしていることです。そうでなくても歴代の裁判部の横暴のため、メディアウォッチは去る7年余り1審から控訴審まで、元の「崔順実タブレット」に対しては、頭から機器に対する鑑定すら正式に一度もやれない、まったく話になれない不公正な刑事裁判を受けてきました。メディアウォッチがせめて、嚴撤のような市井の無頼漢レベルの判事によって刑事裁判を受けることだけは、是非とも中断されねばなりません。
今回の私の死が何か、少しでも役に立ち、私たちの邊煕宰代表とメディアウォッチの職員たちの潔白と無罪は言うまでもなく、今後この「崔順実タブレット」捏造事件に関連する真実、そのすべてが少しでももっと早く一つ残らず明らかになれれば思い残すことはありません。
捏造報道と操作捜査を主導したJTBC放送社や検察・特検などはもちろん、特に法院を中心にこの犯罪を隠蔽することに加わったすべての権力者たちは必ず天の峻厳な審判を受けるはずです。
でたらめの放送や報道は全国民が見ており、出鱈目の捜査資料や出鱈目の裁判資料も全部そのまま残っています。
私は天の彼の世でも朴元大統領弾劾事件において正義の審判がなされるように努力します。
また、この大韓民国で再び真実・自由・人権・法治が回復するように努力します。
2025年11月14日(作成および印刷日 2025年11月11日)
黄意元(前メディアウォッチ代表理事兼編集局長)
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