韓日国交正常化60周年 外務省の認定事業400件超に

草の根交流通じ友好育む
日付: 2025年10月07日 09時57分

 韓日国交正常化から60年。この節目は、未来に向けた信頼の懸け橋を築く絶好の機会であり、外務省が推進する「日韓国交正常化60周年記念認定事業」はそのような思いを体現する取り組み。文化・スポーツ・経済分野での民間交流を促進するものだ。10月1日時点で認定事業は362件に上り、最終的に400件を超える見込みとなった。

 

 韓日国交正常化60周年という節目は、過去を振り返りつつ、未来に向けて新たな信頼関係を構築する機会となる。
この節目を記念し、外務省は「日韓国交正常化60周年記念認定事業」を推進してきた。この事業は、韓日両国の友好関係をさらに深め、未来志向の協力関係を築くことを目的とした重要な取り組みといえる。記念認定事業は、この歴史的背景を踏まえ、両国民の相互理解を深めるための具体的なアクションとして位置づけられている。
10月6日時点で認定された事業は韓日合わせて362件(外務省HP掲載件数)。
認定事業の月別推移は下記の通り。1月は3件、2月は16件、3月は21件、4月は25件と少なかったが、5月以降は5月41件、6月47件、7月38件、8月43件、9月49件と倍増した。10月は42件、11月は28件、12月は9件だが外務省によると、「カレンダーで公開していない事業やまだ審査中の事業もあり、認定事業の総数はカレンダー掲載のものより上回る」とする。最終的には約400件に達すると予想されている。
認定された事業は、外務省の特設サイトのイベントカレンダーに掲載され、公式ロゴやキャッチフレーズを使用できる。これにより、事業の認知度が高まり、参加者や関係者に韓日友好の意義を強く印象づけることが可能となる。
60周年の認定について当初は、「例年、行っている行事に60周年記念認定事業という冠を付けただけで、イベント内容など特別なものはない」といったあまりポジティブでない意見もあった。そのため1~3月は特に少なく、周知されていないようにも見られた。だが、春以降に活性化。特に個人や小規模団体の主催者からは「冠を付けることで信用が得られ、イベントの告知などの大きな助けになった」「日韓交流を目的としたイベントを行うときに、外務省から認定を受けた事業という事実は大きい」との声も聞かれた。
60周年記念認定事業の主な目的は、以下の三点に集約される。①民間交流の促進:文化、芸術、スポーツ、経済、教育など多様な分野での交流を通じて、両国民の草の根レベルのつながりを強化する➁未来志向の関係構築:若い世代を中心に、ポジティブな韓日関係のイメージを醸成し、持続可能な協力の基盤を築く➂地域間協力の拡大:特に地方自治体や中小企業が関与する事業を奨励し、首都圏以外の地域でも韓日交流を活性化する。
60周年は一つの節目にすぎない。事業を通じて築かれたネットワークや信頼は、今後の韓日関係に長期的な影響を与える。来年以降も文化、スポーツ、経済など多様な分野での交流を通じて、両国がパートナーシップを築き、共に歩んでいくことを期待したい。

 

 


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