国政壟断、金ヒョンジ事態

なぜ経歴・身元を公開しないか
日付: 2025年10月07日 09時38分

 韓国で最も長い秋夕連休(3~9日)で国民の関心の的は、李在明の日常を最も近くで補佐する大統領秘書室の第1付属室長の金ヒョンジの正体だった。
彼女は李在明に大統領秘書室の予算と人事を担当する核心ポストの総務秘書官に任命された。だが、大統領の最側近で高位公職者である彼女の身元に関しては何の発表もなかった。学歴すら不明だった。彼女が秘書室で絶対権力を奮うと伝えられたが、大統領室と与党は何も発表せず、取材にも沈黙を守った。
問題は13日から始まる国政監査を控え、野党が大統領室業務の監査に総務秘書官の出席を要求し、この猟奇的な秘密主義が表面化した。与党は総務秘書官の出席を強く拒否した。これまで当然の慣例を拒否するやこの奇怪な状況はあっという間に国民の関心を呼んだ。
李在明と与党は困惑した状況に陥った。李在明は結局、自分が寵愛する彼女を保護するため、国政監査に出席しないものと了解されてきた第1付属室長に発令(9月29日)した。金ヒョンジを保護するためのこの人事は、6人の秘書官たちの連鎖人事につながった。金ヒョンジに第1付属室長を譲った金ナムジュンは代弁人として移動、荒唐にも代弁人が2人となった。
韓国人が生まれてからのすべての足跡を完全に隠すのは不可能だ。金ヒョンジは映画のように何らかの事情があって自分の過去を消したのか。結局、彼女の身元の輪郭が現れ始めた。これまでのところは、全南潭陽出身で、光州で高校を出て、祥明女子大学を卒業、大学在学中に左翼労働運動をしたという。彼女は大学卒業後の1998年春、違憲政党として解散(2014年12月)した統合進歩党関連者の紹介で李在明の側近として働くことになった。
市民運動時代の彼女は反米闘争に献身した。彼女が作成した反米集会のスローガンは平壌の対南指令内容と同じだった。スパイ活動をしたわけだ。金ヒョンジは李在明が警察の手配を逃れ逃避中には自分の家を逃避先として提供し同居した。彼女は李在明の弁護士成功報酬を代わりに受け取ったことがあり、李在明の財産を管理していたと疑われている。夫は税理士という。彼女と一緒に李在明を政治家として育てた側近の政策ブレインたちはほぼ京畿東部連合(統進党)所属だったことが明らかになった。彼女は李在明が道知事職を終えたとき知事の業務記録が入ったコンピュータの破棄を指示した。彼女の息子(18歳)は外国に留学中だが、息子の留学も疑われている。もしかして息子の父の正体がばれるのを防ぎたいのか。
庶民民生対策委員会は6日、「国政監査に出席して説明するのが当然なのに拒否し続け、第1付属室長に移ったのは国会や国民を冒涜した欺瞞」と指摘、国民を欺いた職権濫用として告発した。


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