韓国は受験大国だ。毎年11月に実施される「大学修学能力試験(スヌン)」には約50万人が参加、秋の風物詩にもなっている。
学歴が就職、結婚、社会的評価に強い影響を与え、名門大学への進学はその後のエリートコースが約束される。半面、そこからこぼれた人は成功するのが難しい社会であるというのも厳しい現実だ。
韓国教育部と韓国教育開発院は9日「OECD教育指標2025」を発表した。それによると、韓国の青年層の高等教育履修率は17年間、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も高い水準だった。昨年、韓国の若者10人のうち7人が大学を卒業した。
OECDが加盟38カ国、非加盟11カ国を対象に教育関連指標を調査した結果、昨年の韓国成人(満25~64歳)の大学など高等教育履修率はOECD平均の41・9%をはるかに上回る56・2%だった。満25~34歳の青年層の高等教育履修率は70・6%でOECD49カ国中1位だった。2位のカナダ(68・9%)、3位のアイルランド(66・2%)を抜いて唯一70%台を記録した。
一方、高等学校卒業者、短大卒業者、4年制大学卒業者、大学院卒業者など最終学歴別賃金格差は前回調査時より広がった。23年基準で高校卒業者の賃金を100とした時、短大卒は109・9%、4年制大学卒は132・5%、大学院卒は176・3%だった。