都内で不正選挙テーマに上映会

日付: 2025年09月09日 10時11分

 自由と人権を守る日米韓協議会(江利川安榮会長)と本紙読者の会は日比谷図書文化会館で3日、李永敦監督作品『不正選挙~神の作品か〈監督版〉』の日本先行上映会を開催した。韓国では4日から同作を公開している。
本作の原版は今年の5月21日、「第21代大統領選挙」(6月3日)の実施に先駆けて韓国で公開された。尹錫悦前大統領が公開当日にソウル市内の映画館で観覧したことなどが話題を呼んでいた。
今回新たに公開された〈監督版〉では、選挙の結果を反映させた、関係者らの分析などが追加で収録されている。選挙後も韓国の中央選管委前などで悲痛な訴えを続けたチョン・ハンギル講師や、若年層の戦いの姿が垣間見られる点が特徴だ。
上映会後、関係者らによる意見交換の場が設けられた。匿名の在日同胞は、「本作の全国上映実現には相当な工夫が必要だ。個人番号を用いた電算選挙システムへの移行・導入などにより、権力の中枢を担う為政者を意図的に操作できてしまう環境を作らせないよう、各国の人々に関心を持ってもらえる部分にクローズアップした編集を行うなどビジネス上の戦略が求められるだろう」とした。
都内の大学に勤務し韓国語を教えている阪堂千津子・非常勤講師は、「本作に制作として携わったチョン講師などは、韓国の若年層なら即座に理解できるインフルエンサー。そのような背景まで認知できる外国の視聴者は多くないと思う。選挙の問題に関心を持つ”入門者向けの解説”を加えるなど、制作側と意見交換ができるのでなければ、作品の普及に結びつきにくいのではないか」としている。

3日、『不正選挙~神の作品か〈監督版〉』を韓国に先駆けて都内で上映した


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