先月中、民団主催の光復節記念式典が全国で執り行われた。今年で80周年を迎えた式典は、韓日国交正常化60周年の節目と重なり、各地で盛況を極めた。今回は、東京・大阪・神奈川で開催された式典のもようを伝える。
未来に向けともに協力を
都内のティアラこうとうで8月15日、在日本大韓民国民団中央本部(金利中団長)は「第80周年光復節中央記念式典」を開催、関係者1600人が集まった。
8月15日、「第80周年光復節中央記念式典」であいさつを述べる呉永錫・在日本大韓民国民団東京本部団長
はじめに、国民儀礼・国歌斉唱(韓国の歌手イ・スヨンさんが先導)・黙とうが行われた後で、関係者のあいさつに移った。
まず、記念式典の主管を務めた民団東京本部の呉永錫団長があいさつを行った。
続いて、李在明大統領が在日同胞に向けた慶祝辞の全文を、金壯炫・駐日本国大韓民国大使館特命全権大使代理が代読した。
また、民団中央本部金団長の慶祝辞を、金成日・同副団長が代読した。その後、来賓として参加した日本の政界関係者の祝辞が続き、朴昭男・民団東京本部議長が決議文を朗読、満場一致で採択された。郭玹瑀・青年会東京本部会長の先導でスローガン斉唱を行った。
終わりに、張界満・民団東京本部監察委員長が閉会辞を述べ、金秀吉・同常任顧問の先導で万歳三唱を行った。以上で第1部が終わり、式典は第2部に移り各種の公演が催された。
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民団大阪府本部(金明弘団長)は同日、同本部会館で「第80周年光復節記念式典」を開催、600人が参列した。金寅圭・駐大阪副総領事が李大統領の慶祝辞を代読した。
金団長は、「植民地支配に思いを馳せ、民族独立の歓喜と尊厳を守り抜き、祖国の発展に尽力した諸先輩に感謝する。民団は、韓日両国の親善がより強固になる懸け橋として努力していく。そのためにも組織基盤を拡充し、次世代育成に積極的に取り組んでいく」などと述べた。
決議文が採択され、青年会先導のスローガンが斉唱された。また退任支団長に感謝牌が授与された。金聖大常任顧問の先導で万歳を三唱した。式典終了後、恒例の歌謡ショーや抽選会があり、楽しいひと時を過ごした。(大阪=韓登)
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民団神奈川県本部(李富鉄団長)は同日、横浜市の関内大ホールで「第80周年光復節記念式典」を開催、約830人が参加した。
はじめに、千明善・表先俄・車湳煕ら各氏の文化事業推進委員会によるオープニングセレモニーの後、国民儀礼・国歌斉唱・黙とうを行った。
続いて、駐横浜韓国総領事館の南相圭総領事代理と李団長が記念辞を述べた。
李団長は、「韓国と日本は新しい時代を築かなくてはならない。次世代のためにも経済協力を進め、私たちの世代が道をつくらなければならない」と述べた。
参席した来賓の紹介、決議文の朗読と採択の後、金時鐘・公益財団法人「KOREA GLOBAL ACADEMY」理事長の先導で万歳三唱を行った。
各地で採択された決議文や、読み上げられたスローガンでは、今年の特徴として光復80周年・韓日国交正常化60周年に言及されているのはもちろんだが、「自由民主主義に立脚した平和統一」を掲げている意義は大きいだろう。
韓日が今後に向けともに協力する関係性を歩んでいく未来に期待を寄せたい。
民団大阪府本部の光復節式典で、金聖大常任顧問の先導で万歳三唱が行われた場面。民団各地方本部で採択された決議文には、「光復80周年に際し、在日同胞社会の大統合と組織基盤の構築に邁進、次世代のアイデンティティー確立に尽力、韓半島の非核化と民族の平和統一に寄与する。韓日国交60周年に際し、韓日親善の発展に尽力、同胞の尊厳と人権を守り共生社会の実現を期す」などと記されている(一部抜粋)