6月中旬以降、あすか信用組合(木村弘理事長)を中心に、各地の民族系金融機関などで総代会が開催された。混迷する国際情勢の中でも、順調に成長を続けている。韓日の社会で重要な役割を担う民族系金融機関の現状を取材した。
今年も最高益を更新
横浜幸銀信用組合(呉龍夫理事長)は横浜市のロイヤルホールヨコハマで先月25日、「第9期通常総代会」を開催。総代総数105人中、本人出席18人、委任状71人の合計89人で成立した。
先月25日、呉龍夫・横浜幸銀理事長は総代会で事業拡大を見通した
冒頭、呉理事長は世界の経済情勢を踏まえた上で、「厳しい中、業績を昨年より上乗せできた」とし、「昨年は福岡天神支店を新規出店し、千葉支店を移転リニューアルした。今年は10月に熊本、12月に前橋の各支店をリニューアルオープン。今後さらに増やしていく」と事業規模拡大について語った。
今年3月末の期末預金額は6731億9300万円(前年比2・76%増)、貸出金額は5115億4600万円(同4・39%増)となった。今期は預金6806億9329万円、貸出金5175億4643万円を目指す。
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あすか信用組合は都内の京王プラザホテルで先月27日、「第59期通常総代会」を開催。総代総数107人中、本人出席47人、委任状43人、計90人で成立した。
はじめに国民儀礼を行った後、木村理事長が主催者あいさつを行った。前年度の決算報告についての詳細な説明に先立ち、主要項目について簡単な報告を行った。
木村理事長は、「前年度末時点での期末預金額は4702億2400万円(前年比6・54%増)で、貸出金額は3920億3500万円(同6・04%増)となり、目標値を達成することができた。当期純利益は36億2200万円で前年比4億9900万円増、最高益を更新した」としている。
木村理事長はまた、「順調に成長し、発足以来の最高益を実現できたのは総代の皆さまのご協力のたまもの。今期は、預金が297億円増加の5000億円、貸出金が197億円増加の4100億円を目標にしたい」とし、事業の見通しを述べた。
なお、定期総会後に詳細な報告が行われたが、竣工から52年が経過した組合本店の移転先を検討している件について、総代全体に向けての簡単な説明の場が設けられた。
続いて、議案審議((1)2024年度剰余金処分承認の件(2)25年度事業計画案並びに収支予算案承認の件(3)監事報酬総額上限改定承認の件(4)組合員除名承認の件)が行われ、全ての議案が承認された。
来賓として、在日本大韓民国民団中央本部から李圭亮副団長、金昭夫・みんだん生活相談センター所長が出席。また、民団東京地方本部から呉永錫団長と朴昭男議長、埼玉県本部から白守義団長と韓悦功議長、青森県本部から李採圭団長と全大悟監察委員長らが出席した。金仁植・在日韓国人信用組合協会事務局長も出席した。
総代会終了後、別室で懇談の場が設けられた。関係者約70人が出席し、親睦を深めた。
先月27日、都内であすか信組総代会を開催