全国９地区の韓国青年商工会で、定期総会の開催が進行している。今回は、関東圏の二つの総会を取材、青商活動の幅広く多彩な取り組みを伝えたい。両会場とも多くの来賓が駆けつけ、伝統とともに次代を担う若者の情熱が感じられる総会となった。

地域に根ざした活動

　神奈川韓国青年商工会（李成鎬会長）は横浜市内のホテルで１１日、第４４期定期総会を開催、関係者１０５人が会場に集まった。
はじめに、仲宗根康太顧問が開会辞を述べ、李会長が第４３期会長としてあいさつを行った。
続いて、金政也・在日韓国青年商工人連合会会長が激励辞を述べた。
金会長は、「結束力の強い神奈川の『絆』を羨ましく思う」とし、「数は力ではないが、人数の力があることで、出来ない行事もできるようになる。卒会する現役世代から、すばらしい先輩たちまで、全ての皆さまのおかげで青商は成り立っている」と述べた。
その後、議長選出、成立宣言、１・２号議案までの採択が行われてから、来賓入場へと移った。

■神奈川は李会長が再選

来賓入場の後、改めて国民儀礼・国歌斉唱・黙とうが行われた。その後、卒会者６人に対し功労賞授与が行われた。
引き続き、３号議案の第４４期役員選出にあたり、現職の李会長が立候補して満場一致で会長の再任が決定した。
新体制による活動計画案承認（４号議案）・予算案承認（５号議案）が滞りなく行われ、拍手をもって賛同された。
引き続き、青商ブレザー・バトンの伝達式と、新入会者へのバッジ授与が行われてから、来賓による祝辞が述べられた。
駐横浜大韓民国総領事館の李沅植副総領事は、「青商の皆さまにお会いできて今日は嬉しい。引き続き、総領事館は青商と行動を共にしていきたい」と話した。
神奈川韓国商工会議所の河泳達会長は、「青商は同胞社会を牽引していく役割を担い、民族主義を育む貴重な場として機能している。これからの活躍をお祈りしている」とした。
在日本大韓民国民団神奈川県地方本部の李富鉄団長は、「神奈川青商の皆さんが横浜訓盲院とのフレンドシップデー事業を進めてくれているが、施設長をしている伊藤紀子氏とは知り合いで、青商の貢献を心から嬉しく思っている」とエールを送った。
公益財団法人「ＫＯＲＥＡ　ＧＬＯＢＡＬ　ＡＣＡＤＥＭＹ」の金時鐘理事長は、神奈川青商の初代会長を務めた経歴を持っている。金理事長は、「原点を振り返ると、１世が開拓した仕事を２世は引き継ぐことが多かった。いま、世界情勢が大変な中で、現状に甘んじずに若い皆さんは、これからの事業を進めて行って欲しい」と期待を込めて語った。
最後に、李会長が再任のあいさつを行ってから、会場は懇親の場へと移った。
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東京韓国青年商工会（姜大成新会長）は都内のホテルで１２日、第４８期定期総会を開催、関係者１３０人が会場に集まった。
はじめに国民儀礼・国歌斉唱・黙とうを行った後で、成宏基直前会長が第４７期会長あいさつを述べた。来賓・ＯＢの紹介に続き、祝辞が述べられた。
民団東京本部の張界満監察委員長は、「東京青商は長い歴史を誇る同胞組織。民団東京本部として組織の盛り立てへの協力を約束したい」と伝えた（呉永錫団長の祝辞を代読）。
東京韓国商工会議所の金淳次会長は、「昨年の『愛深く幸多き日々』というスローガンは、熱心に展開されたチャリティー活動などに集約されていたと思う。新たに就任する執行部の皆さんと、東京韓国商工会議所は今後も良好な関係を築いていきたい」とした。
続いて、金連合会長が前日と同様に激励辞を述べた。

■東京は姜新会長が就任

議案審議は第１号～４号まで滞りなく承認を得た。功労賞の表彰、支援金贈呈式に続き、第４７期執行部が総辞職した。引き続き、２０２５年度新役員承認（５号議案）が諮られ、姜大成前常任副会長が立候補し、満場一致で新会長に選出された。
姜新会長は就任あいさつで、「今期の『誇りと変革』というスローガンは、まず『誇り』の方が伝統を継ぐという意味。私は在日３世として、幼少期は持てていなかった『誇り』を今は抱いている。若いメンバーを牽引する役職を担う以上、我々自身も青商のカルチャーをよく知らないといけないと感じている。『変革』の方は、１世・２世の先人たちが築いてきた事業も、在日韓国人の数自体が６０～７０万人から現在の約４０万人にまで減っているように、我々の世代の課題は大きい。熱意や思いも新たに『変革』する必要性が、３世・４世の代になってより強まっているのが現状。未熟な後輩たちのため、先輩たちからは引き続きご指導ご鞭撻を賜りたい」と述べた。
続いて、友好団体からの祝辞や記念品贈呈、地区青商の紹介を行った後で、総会は閉会した。同会場で、青友会の遠藤大祐会長が祝辞と乾杯辞を述べてから、懇親の場へと移った。
青商の定期総会は３月末の広島・山口に続き、神奈川・東京で開催された。先週末に大阪・兵庫で開かれ、今週末以降に愛知・長野・九州で会合が持たれる。
最後に、連合会が６月２８日に定期総会を行う予定。

（左から）成宏基・東京韓国青年商工会直前会長、姜大成・東京青商新会長、金政也・在日韓国青年商工人連合会会長