2024年12月14日土曜日の午後。
国会で尹錫悦大統領の弾劾訴追案が賛成204票、反対85票で可決されると、韓国が真っ二つに割れた。ソウル光化門の弾劾反対集会と汝矣島の弾劾賛成集会には、主催者推計でそれぞれ100万人の参加者が集まった。
光化門一帯は、弾劾に反対する保守派の集会参加者の怒りが頂点に達していた。大型モニターで弾劾可決が宣言された瞬間、しばしの静寂が訪れた。太極旗と米国国旗を振る人たちの手や、周囲に響く太鼓の音も止まった。
2016年のデジャヴ
時計の針が8年前に戻ったかのようだ。16年のデジャヴだ。
同年冬から翌年の春まで、週末の光化門には人だかりができていた。朴槿惠大統領の弾劾反対集会だ。寒空の下、彼らは街頭で訴えを続け、命を懸けて弾劾を阻止しようとしたが叶わぬ夢となった。
しかし、24年12月、当時を彷彿とさせる状況が再現された。再び保守の支持を受けて大統領に選ばれた尹錫悦大統領も、国会で弾劾が可決されたことには言葉を失うしかなかった。至るところで「弾劾可決は無効だ」と訴える鋭い声が飛び交った。
北韓政権に追従する「従北派追放」「李在明(共に民主党代表)拘束」などのピケやプラカードが掲げられ、一方では手を合わせて祈る参加者の姿も見られた。「国民革命大会」と称されたこの日の集会では、「尹錫悦大統領の戒厳令は妥当だった」と叫ぶシュプレヒコールが響いた。
弾劾絶対阻止の集会
集会を主催する「大韓民国パロセウギ(韓国を正しい姿へと導く)国民運動本部」は毎週土曜、光化門で保守による大規模集会を続ける予定だ。本団体を率いる全光勲氏は、「非常戒厳令の発令について、国民の理解が及んでいないため大統領の弾劾に賛成する世論が形成され、尹大統領を内乱の首謀者として扇動された格好だ。この問題を広く知らしめないといけない」という見解を明らかにした。
尹大統領の弁護を担当した石東炫弁護士は12月19日、「非常戒厳令の発令当時、尹大統領は絶対に市民と衝突しないように要請し、逮捕や強制力行使を指示したこともない。戒厳令の権限を行使したということは、政局の情勢に起因したものである。本当に内乱を図っていたとしたら、国会解体決議も強行していたはずだ」との立場を明らかにした。
光化門集会は今後、1000万人規模の参加を目指し、右派を総結集させる方針だ。
集会では、国会の弾劾決議は誤ったものであるという点と、そこに至ったのは共に民主党をはじめとした巨大野党の暴挙の結果であるという事実を伝えることに全力を注ぐ方針だ。
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