トランプ革命に抵抗する守旧勢力

ついに崩壊する西欧主導の国際秩序
日付: 2024年11月19日 10時33分

 トランプ氏の当選で西欧主導の国際秩序が崩れはじめた。ニューヨークタイムズは17日、バイデン大統領がウクライナに対し、米国が提供したミサイルでロシア領土の縦深攻撃を許可したと報道した。ウクライナ戦争の終結を約束して当選した大統領が就任を控え、2カ月後に退任するバイデン大統領が戦争拡大を目論んでいる。あまりにも荒唐なニュースにワシントンはもちろん、英・仏なども当惑している。ロシアは、攻撃があれば断固として対応する方針を再確認した。

 世界がトランプ時代に適応しはじめている。あるいは反発、対決態勢を整備している。特に、ロシアの植民地化や消滅を求めてきたDSと西欧の戦争狂勢力はそのまま引き下がるはずがない。彼らは核戦争に対するロシアの決意と態勢を疑い試している。自分たちがいったん拡戦に向けた措置を既定事実化すれば、トランプがやむを得ず引き込まれるしかないと妄想している。
ロシアは、ミサイルが自国に向かって飛んでくれば、これをNATOの全面攻撃とみなすしかない。弾頭に何が搭載されているか分からないため、ロシアは核兵器までをも動員、西欧に決定的打撃を加えるだろう。西欧のほとんどの国は世界大戦を戦う意志も能力もないが、戦争準備と覚悟ができているロシア、中国、イラン、北韓は退かないはずだ。
ロシアの新しい核ドクトリンによれば、ロシアに向けたミサイルの大量発射はロシアの核報復の理由となる。ミサイルの弾頭に何が載っているのか分からないからだ。
ニューヨークタイムズのロシア縦深打撃許容報道に対し、核兵器をもってトランプを牽制してきた英・仏も動揺している。ロシアがNATOの東部戦線の国々に戦術核などで報復をしても、米・英・仏が核で報復をする可能性はほとんどない。
ロシアの縦深に対する攻撃は、NATOの瓦解・崩壊につながるだろう。
ニューヨークタイムズの報道によると、ホワイトハウスは、ロシア西部クルクス州に入ってきた北韓軍を攻撃すると言ったが、これは話にならない。仮に、北韓軍がクルクスにいるとしても、国際法的に全く問題ない。
西欧の人々のほとんどは、ロシアが西欧に侵攻してくるというEU統治グループの宣伝を信じない。実際、ポーランドとルーマニアを除けば、西欧諸国は国防費を1・5%以上に増やしていない。要するにロシア脅威論を現実として受け入れないということだ。
ウクライナ戦争の収拾(終戦)案が具体的に議論され始めるや、西欧諸国が米・英による催眠、洗脳から目覚めている。NATOの未来を信じられないから、EUが米国の統制なしで使える軍事力を保有すべきだという主張が出ている。独自生存を模索する動きも表面化している。ドイツの弱体化が目標の米国は、ショルツ首相がプーチン大統領と電話(15日)したことに怒っている。米国はロシアとドイツの密着を容認できない。ドイツはNATO以後のロシアとの関係を考えざるを得ない。西欧諸国も安いロシア産ガス確保に熱心だ。
ロシアのウクライナ戦争終戦条件は永久的なものだ。「4つの州の合併」「ナチス政権の交替」「非武装中立化」「西側の制裁解除」そして「これらの措置に対する国際的な承認」だ。
プーチン大統領が濃縮ウランなど戦略物資輸出を統制し始めた。ロシア産濃縮ウランがなければ、米国の原発は稼動が難しくなる。
IMFは今年の購買力評価基準で、ロシア2024年のGDPが世界GDPの3・55%に達すると予想した。PPPで評価したGDP世界順位は中国が18・8%で1位、米国が15%で2位、インドが7・9%で3位、ロシアが4位だ。購買力基準で1%以上を占める国家18カ国を見ても、BRICSとグローバルサウスの比重がG7を圧倒する。
トランプの革命は人事を通じ行われる。広範な反トランプ勢力と戦うためには、大統領が信頼する人物を重要ポストに任命するのは当然だ。トランプの人事におけるシオニストの前面配置が目立つ。トランプはパレスチナ人がたくさん住む西岸地区の併合を約束したのか。
テュルキエ首相が13日、イスラエルと断交を表明した。テュルキエとエジプトの首脳が会った。米国とイスラエルがイランを攻撃すれば、テュルキエなどはイランを支援するしかない。

 


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