島根県庁の会議室で10月31日、金嶋昭夫・金嶋観光グループ代表取締役会長が県内の児童養護施設や里親家庭などで養育されている児童に対し、自立支援の寄付金として1000万円を寄付。今回は、自身の名前を冠した「金嶋昭夫基金」の3度目の寄付事業となる。
金嶋会長から目録を受け取った丸山達也・島根県知事は、「いただいた寄付金は、児童が就職・進学するにあたり施設を退所する際に、新生活の支度金を支援するための財源として有効に活用する」と謝意を表した。
今回の寄付事業は、出雲市出身の園山幹生画伯が「東京いずもふるさと会」の会長に就いていた頃に金嶋会長と知り合い、飯塚俊之・出雲市長とも面識があり、歌手活動をしている金嶋会長が市内でコンサートを開催した縁などに基づき実現する運びとなった。丸山知事は、金嶋会長との縁をつないでくれた2人にも感謝を伝えた。
金嶋会長は「基金は会社としてではなく、個人の資産でつくったもの。幼い頃、貧しい家庭で育った。もし母が私たち家族を置いて出て行ってしまっていたら、施設で育っていたかもしれないという気持ちが今もある。施設にいる子どもたちを支援したい気持ちで、『金嶋昭夫基金』はこれからも毎年の寄付を続けていきたい」と話した。
(左から)飯塚市長、目録を持つ丸山知事、金嶋会長、園山画伯(島根県健康福祉部青少年家庭課提供)