KPOPの人気が日本に定着して久しい。多くの若者にとって憧れの対象となり、日本の若者がKPOPアーティストとしてデビューを目指すケースも増えている。韓国では官民一体となって、これらマーケットを支援している。韓国政府機関が主催した「Audition K」を取材した。
韓国大使館、韓国文化院、韓国コンテンツ振興院は10月26日、韓国文化院ハンマダンホールで韓日交流の懸け橋として活躍する有望なKPOPアーティスト候補を選抜するためのオーディション、韓日交流KPOPあすなろプロジェクト「Audition K」の公開オーディションを開催した。約200人が参加した。
同オーディションはKPOPアーティストデビューを目指す日本国内居住者と日本人アーティスト発掘のニーズに応えるため2022年から開催されており、今年3回目を迎えた。今回のオーディションには約450人の応募があった。舞台に上がった参加者たちは、1次審査で選ばれた55人。
九つのチームに分かれて約1カ月の間、プロの指導を受けた。その成果であるダンス・ボーカルを舞台で披露。
「これまで、運営・進行の仕方など試行錯誤を重ねてきた。3回目となる今回は、円滑に進行ができるように観客投票の仕方やパフォーマンスの順番など改善を図った」(駐日韓国文化院)。韓国の芸能事務所16社の審査員による評価と、観客の投票で順位を決める。観客は配布されたQRコードで審査ページにアクセス、スマートフォンから各チームに点数をつけた。観客参加型であることから一体感を持って、イベントは盛り上がった。
最高得票チームはTRI.BE「Loca」のダンス、BABY MONSTER「BATTER UP」の歌を披露した「BEASTY」。チームメンバーは、「とにかくうれしい」と喜びを爆発させた。
駐日韓国文化院は「KPOPに対する熱意がさらに高まっていることを感じた。また、これまでよりも参加者の年齢層が低くなった。来年も引き続きこのイベントを開催していきたい」とした。
政治的には、韓日関係が緊張することもあるが、KPOPはその枠を超えた文化的な懸け橋としての役割を果たしている。音楽やエンターテインメントは国境を越え、ファン同士の交流を促進するツールとなっており、KPOPを通じて多くの日本の若者が韓国文化に触れている。また、日本でデビューを果たしたKPOPアーティストが日本の音楽番組に出演し、国内外のファンを繋ぐ役割も果たしている。
韓国の強みは今回のイベントのように官民一体となってコンテンツの普及を推進していること。「Audition K」は日本人KPOPアーティスト育成のためのプロジェクトだが、10月9・10日に韓国のアーティストの日本進出を支援する「KOREA SPOTLIGHT」が韓国文化体育観光部の主催で開催されている。このイベントでは「日韓協力のもと、世界的ヒットの創出へ」というプレゼンテーションも行われた。これらのイベントが韓日の絆をさらに強くしていくための礎となっているのは確かだろう。
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最高得票チーム「BEASTY」のパフォーマンス
(写真=韓国文化院)