高永喆 韓半島モニタリング 第33回

米大統領選挙の行方 トランプ再選の可能性
日付: 2024年10月08日 12時26分

 7月13日、トランプ氏は選挙遊説中、銃撃を受けたが銃弾が耳をかすめたため、奇跡的に助かった。トランプ候補は”想像できない出来事にも事なきを得たのは、ひたすら神の加護あるのみです”と述べた。
銃撃事件の1週間後、バイデン大統領は選挙戦からの撤退を表明。トランプを応援する岩盤層を含む新たな支持層が着実に伸びている。結局”銃撃事件で亡くなったのはトランプではなくバイデンだった”との見方が正しい。ところが、左向きのメディアはトランプ候補が支持率で民主党のハリス候補に負けているかのように事実を歪曲、報道操作を繰り返している。
トランプ候補に対する事実無根の誹謗・中傷・謀略と、足の引っ張り合いは、人気の高いライバルへの焦りや、嫉妬心が覗き見られる。特に、トランプをロシアのスパイだとでっち上げているが、トランプの狙いはロシアと北韓を味方に引き寄せ、中国を牽制する秘蔵の協商カードなのだろう。
誰も真似できないトランプならではの戦略的な手腕であり、孫子兵法の「戦わずして勝つ」という「以夷制夷」(夷を以て夷を制す)の知恵であることが分かる。
最近のリアルクリアポリティクスの世論調査によれば、米国人の65%が「国は間違った方向に向かっている」と指摘している。トランプ大統領が在任中のインフレ率は4%だったが、バイデン大統領就任後は7%に上昇し、体感物価は2倍に上がっている。伝統的に民主党を支持して来た米国運輸労働組合の60%がトランプを支持しており、ハリス支持は34%にとどまっている。
「弾劾・逮捕・有罪判決・銃撃!! しかし未だ健在」とプリントされたTシャツが流行っている。
トランプを象徴するMAGA文字の赤帽子の流行と同じだ。視聴率の高いFoxTVの人気アナウンサーは「今回の選挙は嘘と欺瞞ばかり乱舞している」と非難した。支持候補を決めていない流動層の有権者たちは民主党の事実歪曲や、トランプ候補に対する過度な弾圧・嫌がらせを鋭く見抜いている。
したがってトランプが法院で有罪判決を受けると、逆に支持率が6%急騰した。トランプ候補の想像以上の高い支持率が伸びているからこそ、民主党はトランプ潰しに必死であることが分かる。
米国で最も権威のある世論調査機関ラスムセン・リポートは「8月16日、『ニューヨーク・タイムズ』はトランプ氏の支持率が5%下がっている」と報じたが、私たちが調査した結果は、むしろトランプ氏の方が5%支持率が高いことが確認された」と発表した。
米国専門家で国際政治学者の李春根博士は2016年に「トランプ候補が民主党のヒラリー候補を抜いて大統領に当選する」と正確に予測したが、今回もトランプ氏の当選を予測している。
「MAGA:米国を再び偉大な国家に再建しよう」というトランプ氏のスローガンが米国人の熱狂と支持を得ている。トランプ氏の強力なリーダーシップで米国が強くなってこそ、中国・北韓・ロシアが米国を甘く見ることがなくなる。
米国が強くなれば、同盟国の韓国・日本も共に強くなる。つまり中国と北韓は、韓国と日本を無視できなくなる。弱腰バイデンがアフガニスタンから撤退するや、ロシアが米国を見下してウクライナに侵攻。ヒズボラがイスラエルを奇襲攻撃した。
一方、中国が台湾への武力侵攻を公然とほのめかす背景には、弱腰であるバイデン政権を無視しているという事情がある。
民主党に偏向的に傾いたほとんどのメディアは、トランプ当選を妨害するための報道を続けている。しかし、イーロン・マスク氏が買収・経営しているX(旧Twitter)は、全米テレビ局の10倍以上の影響力とインパクトを発揮している。
特に、大統領候補だったロバート・ケネディ氏(ケネディ大統領の甥)がトランプ陣営に合流しており、イーロン・マスク氏とともに二人はもともと民主党所属だったという共通点がある。
9月19日、イーロン・マスクは”もし不正選挙がなければ、現在の世論調査の根拠に照らしても、トランプ氏が選挙人の投票で312票を獲得し、ハリスは226票でトランプが圧勝する”と明らかにした。
結局、今回の大統領選挙でハリス氏は到底トランプ氏を追い越すことはできず、敗北するものとみられる。


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