【社説】韓日は西欧とグローバルサウスの衝突緩和の役割を

日付: 2024年10月01日 10時31分

 ウクライナ戦争を終息させる時がきた。国家間の総力戦は長く続くことに限界がある。第1次世界大戦、第2次世界大戦も4年程度で一方が資源を使い果たし、敗北した。
ウクライナ戦争はすでに2年7カ月が過ぎた。戦場の状況は、NATOとその代理軍のキーウ軍の総崩れが始まった。制裁を加えた西欧は経済が疲弊してきている反面、制裁を受けたロシアは強くなり、西欧の盟主だったドイツ経済を超えている。
米・英を信じてロシアとの妥協を拒否、ウクライナを敗亡に導いてきたゼレンスキーは「勝利計画」云々し、NATOがロシアとの総力戦に飛び込むように要求している。
「特殊軍事作戦」という制限的戦争から、西欧とロシアの全面戦争(核戦争)、つまり、ヨーロッパ全体を戦場とする戦争へ進むか、戦争を終わらせるのかを選択せねばならない瞬間を迎えたのだ。防空能力すらないNATOが核戦争を辞さないとは、正気の沙汰と思えない。
戦争のパラダイムが変わった。米国が誇ってきた「空母の時代」も終わった。米国は大規模の遠征戦争ができない。
米国と運命を共にしてくれる同盟もほとんどいなくなっている。結局、米国とNATOは核戦争恐喝の外にはロシアや中国などを軍事的に牽制する手段がない。
来月の米大統領選挙の結果によって、ウクライナ戦争の行方が決まる。トランプ側はウクライナ戦争の終息とロシアに対する制裁解除を公約した。
一方、カマラ・ハリス側は、戦争の持続、つまり核戦争を辞さないと公言している。自らの既得権と面子を守るため人類を滅亡に導く不義の集団だ。
米国は大統領選挙の結果により内戦的状況が予想される。敗北した方が承服しないと内戦へと進む。
米国はすでに非正常国家だ。文明史的衰退が急速に進んでいるように見える。歴史で見ると帝国の内部の矛盾、法治と正義が崩れていることが分かる。公正な選挙すら期待できない米国は、他国に自由民主主義を語る資格がない。言論の自由、公平なメディアもない。自国の国境も守らない国が他国の国境を守ってくれるとの話が信じられるか。
一体いま、米国の最高司令官は誰か。50年前、ホワイトハウスの参謀たちは弾劾に追い込まれたニクソン大統領が偶発的に核戦争を起こすことを憂慮し、大統領の副官たちに指示し、核を辞退決定の数時間前からニクソン大統領が使えないようにし、自殺しないよう監視したと歴史は記録している。今、ホワイトハウスの状況が当時と似ているのではないかと疑う。
もちろん、トランプ前大統領が当選しても、戦争が直ちに止まるのかは分からない。トランプ大統領は、無益な戦争を終息させるため、これまで米国を動かしてきた、自分を暗殺しようとした見えない戦争狂勢力と戦わねばならない。
ウクライナ戦争を終息させても、中東問題も解決せねばならない。中東戦争の拡戦も世界大戦へ進む。西エルサレムには中東戦争の拡戦を望むネタニヤフがいる。ヒズボラの指導者を爆殺したネタニヤフはイスラエル国民の意思を無視し暴走している。
結局、西欧はウクライナに対する支援問題を置いて分裂するしかない。
韓国はウクライナの代理戦争で敗北を認めるよりは、ロシアと全面戦争(核戦争)をするという戦争狂たち、米国の付き添いのような西欧と深く絡むべきでない。西欧のプロパガンダに騙されてはならない。
韓国と日本は西欧とグローバルサウスの衝突を緩和させる役割が望ましい。戦争は妥協する余地があるときに、より破滅的な状況になる前に妥協、終わらせねばならない。


閉じる