ハマスとの戦争で、ガザ地区に無差別攻撃を加えてきたイスラエルが17日、レバノン内のヒズボラを狙って無線呼出器機などの爆破作戦を展開した。民間旅客機を爆弾として使用した「9・11テロ」以来、民間無線機器を爆弾として使用した大規模な無差別攻撃、恐怖誘発テロだ。3000人余りの死傷者のうち、メッセージを確認しようとして視力を失った者だけでも500人を超えるという。
イスラエル側の無差別攻撃は、昨年10月からハマスとの戦争で崩壊しているイスラエル経済、特にレバノンとの接境地域定着地の荒廃化のためだ。要するに、ヒズボラの全面報復を誘発、戦争を拡大する狙いだ。
ウクライナと同様に米国の全面支援に依存するイスラエルとしては、バイデン大統領が事実上のクーデターで無力化され、顕著になった米国の弱体化に焦りを感じている。イスラエルは、同国の消耗・枯死を誘導するイランやヒズボラなどの戦略に対応するには戦争拡大、米国をイランとの戦争に引き込むしかないと考えているようだ。レバノン当局は23・24日のイスラエルの大々的な攻撃で564人が死亡したと発表した。