韓国の尹錫悦大統領は6日、来韓した日本の岸田文雄首相と会談し、北韓の挑発やロシアと北韓の接近など、地域の脅威に対応するため韓日米の協力を強化することを確認した。また、インド太平洋地域を含む国際的な協力策に関しても意見を交換した。来年、両国の国交正常化60周年を迎えるのを前に、尹政権発足後から続く関係改善の流れを維持すべきだとの考えで一致した。
尹大統領は会談の冒頭で、韓日・韓日米の協力進展のために自身と岸田首相が築いてきた協力の前向きな勢いを維持することが重要だとの考えを示した。岸田首相は両国間の緊密な連携が地域の平和と安定に欠かせないと強調。
両首脳は両国関係強化に向け実質的な成果を出した。第三国での有事の際の自国民退避に向けた協力覚書の締結や、入国手続きの簡素化に向けた「事前入国審査制度」での協力に加え、日本政府は太平洋戦争終結直後の1945年8月、帰郷する韓国人労働者ら数千人を乗せて青森県を出航した日本の輸送船「浮島丸」が京都府の舞鶴港で爆発・沈没した事件を巡り、「不存在」としてきた乗船者の名簿が含まれる資料19件を韓国へ提供した。
両首脳の会談は今回が12回目で、今年に入って3回目。