8月31日、京畿道龍仁市にある新韓銀行研修院の屋内体育館。若者の元気な笑い声が明るく響く。今年で創立50周年を迎えた在日韓国人本国投資協会(金泳佑会長)が支援する在日同胞奨学生のワークショップだ。
今年のワークショップには奨学生46人のうち40人が参加し、若い活気に満ちていた。この日のハイライトとなったのは、プロ女子バスケットボールチーム「新韓銀行エスバード」の選手との交流会。注目を集めたのは、大阪出身の在日韓国人4世、ホン・ユスン選手(19歳)と、茨城県出身で日本代表を務めた谷村里佳選手(31歳)だ。
ルーキーのホン選手は日本で生まれ育った同世代の在日同胞であるため、同じ境遇の奨学生たちはより身近に選手を感じることができた。奨学生らは、ホン選手と谷村選手に応援メッセージをしたためたノートを贈り、今シーズンの活躍を祈った。交流会後、会場を後にする奨学生一人一人をエスバードの選手らがハイタッチで見送り、奨学生たちは拍手で応えた。
交流会に先立ち、奨学生らは研修院の各施設を見学し、新韓銀行の歴史と発展の軌跡を肌で感じた。創立者・李熙健氏の胸像前で記念撮影をした際は、在日同胞の先輩たちが抱いていた母国への愛を体感した。さらに「本国投資協会広報大使」と「新韓銀行大学生広報大使」の説明に耳を傾け、母国で新たな経験に挑戦することを誓った。
奨学生らはその後、「日本の中に息吹く韓国…四天王寺ワッソ」というテーマの講演に耳を傾け、銀行とワッソの創立者・李熙健氏と在日同胞らが韓日の友好親善に向けて取り組んだ努力について学んだ。
ワークショップが行われた研修院は1982年、支店数わずか3店舗という超ミニバンクとしてスタートした新韓銀行が世界有数の銀行へと成長する上で大きな役割を担ってきた。
一方、本国投資協会の奨学事業は昨年末基準で基金13億4700万ウォンを達成し、安定的な財政基盤を構築。累積奨学生数は合計305人で、在日の若者の貴重な学びの機会となっている。奨学事業には、会員企業のうち、韓日電機グループ(金泳佑)、李熙健韓日交流財団(河泰允)、OK金融グループ(崔潤)、幸進開発(金濟永)、KECグループ(郭正昭)などが参加し、次世代に向けた支援を行っている。
(ソウル=李民晧)