魅力いっぱい江原特別自治道

5年ぶりにフェリー再開
日付: 2024年08月15日 04時45分

 今年11月7日、鳥取県と友好提携30周年を迎える江原特別自治道は、その魅力を訴求する多くのイベントを上半期に展開した。民間企業はKフード・Kビューティーの日本市場進出を積極的に図り、両知事を筆頭に自治体関係者らは、スポーツや観光を通じた関係強化に乗り出している。官民一体の地域交流で韓日親善を進めてきた、江原特別自治道の魅力に迫りたい。

鳥取県と友好提携30周年

 鳥取県境港(さかいみなと)市で3日、江原特別自治道の東海(トンヘ)市と、境港市を結ぶフェリー「イースタンドリーム号」(ドゥウォン商船)の定期運航再開を記念したイベントを開催。5年ぶりに再開された往復フェリーの第1便に搭乗した観光客や自治体関係者ら70人が訪日した。
3日、日本側で行われたフェリー定期運航再開記念セレモニーの様子。韓国からの訪問団は鳥取県関係者らの歓待を受けた(鳥取県提供)

 

 金明善・江原特別自治道行政副知事を団長とする国際協力官・海洋港湾課長らで構成された韓国側の代表団は、鳥取県関係者らの歓待を受けた。今回、一行が日本を訪れた目的は、今年11月7日に友好提携30周年を迎えるにあたり、記念式典の開催について協議するためだった。
イースタンドリーム号の定員は530人で、車両250台や自転車・バイクなどを積載することができ片道約15時間を要する。
今後、毎週土曜日に境港を訪れ、日曜日に折り返し便が出る。今回の復路第1便には亀井一賀・鳥取県副知事が乗船、訪韓団が4~6日の日程で派遣された。
5日、江原特別自治道の庁舎を訪れた亀井副知事は鄭光烈・経済副知事と会談。両地方行政の30年間にわたる友好を確認し、交流協力の拡大案について論議した。とくに今回のフェリー再開が国際交流の目に見える成果となっていくことに対する期待が述べられた。
なお、訪韓団には境港市の少年サッカー交流団「FCアミーゴ」や、「とっとり若者活躍局」「とっとり未来創造タスクフォース」などの若者交流団が含まれており、東海市体育協会の関係者とスポーツを通じた交流を図った。
当該航路は2009年に就航し利用客が約27万人と活況を呈したが、両国の関係悪化やコロナ拡大などの影響もあり利用者が減少、19年には廃業に追い込まれた。東海市とロシアのウラジオストクを結ぶ航路を持つドゥウォン商船(李錫基代表)が経営を引き継ぎ、関係者の努力などもあり、今日の再開を迎えることができた。
江原特別自治道と鳥取県の間では友好提携30周年を記念するため、今年に入ってからたびたび交流団が相互派遣されている。
イースタンドリーム号の試験運航を今年5月に行った際も、平井伸治・鳥取県知事らが特別自治道の関係者40人を盛大に歓迎した。先月4日には大学生交流事業が韓国で開催された。
昨年7月、特別自治道への昇格を受けて金鎭台・江原特別自治道知事と平井知事の間で交わされた新たな友好提携の締結から約1年の間に、首長同士の友好にとどまらない地方都市間の交流がさまざまなかたちで実現してきた。

 韓日台のアマゴルフ大会開催

鳥取県の西伯郡で、長年にわたりゴルフを通じた地域交流を図ってきたYamazenグループ会長の崔鐘太・大山ゴルフクラブ理事長は、次のように話している。
「日韓国交正常化60周年を迎えるその前年に、鳥取県と江原特別自治道の友好提携30周年を祝えることは大変喜ばしいです。東海境港のフェリーも再開し今後、日本と韓国は”近くて近い国”になっていかなければなりません。私はこれまで、鳥取県の大山ゴルフクラブで15・17・19年と韓日のアマチュア国家代表選手による『日本・韓国親善ゴルフチーム対抗戦』を行ってきました。来年5月には、台湾を含めた日本と韓国のアマチュア国家代表選手による『第22回ネイバーズトロフィーチーム選手権』を大山ゴルフクラブで行います。各国から男女4人ずつ計24人で行われる国際試合で、3年に1度、当クラブでの開催が決まっております。鳥取県と江原特別自治道の親善交流が、今後ますます深まっていくことを心より祈念申し上げます」


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