先月22日、食と農を考える自治体議員連盟しずおか主催で「食と農を韓国に学ぶ~韓国視察の報告会と静岡県内の情報共有」と題した勉強会を、対面とオンラインで開催した。
同会の吉田茂・白石孝両顧問による講演と、若手農業者の江本陽子さんの発表があった。
吉田茂顧問は「韓国の親環境無償給食」と題して講演。韓国をモデルにし、教育・福祉の面まで盛り込んだ政策的な仕組みとしての〝フードプラン〟が日本で実現されることを訴えた。本当の意味での〝持続可能な食システム〟の実施が必要であると強調した。
続いて発表した江本さんも、農業の持続可能性を考察。韓国で外国人労働者の就農を可能にしている「農業季節労働者制度」という仕組みに注目し、後継者不足の問題にビジネスの面から取り組む韓国の現状を伝えた。
白石顧問は「希望の給食~官民協働とヨコ型ネットワークへ」と題して講演。江本さんの提言も受けて、日本でさまざまなオーガニック団体が近年に誕生し、法制度なども整ってきている土台の重要性を語った。また、韓国の親環境無償給食の実現の経緯だけでなく、日本の愛媛県今治市や山形県高畠町で長く続けられている有機農法からも学ぶことが多いと付言した。