韓国のマニエリスムで講演

京都大学コロキアム
日付: 2024年07月17日 12時29分

 12日、京都大学大学院人間・環境学研究科小倉紀蔵研究室の主催で「第50回コロキアム」を対面とオンラインで開催、関係者約35人が参加した。この日のために来日した平井敏晴・漢陽女子大学校助教授が、「東アジアのマニエリスムについて」とのテーマで講演。
今年『中華と綺想』と題した書籍を刊行予定の平井講師は、聴衆がわかりやすいように「東アジアとは何か」「中華とは何か」といった諸概念の定義から再考を迫った。韓国だけでないアジアへの長年のフィールドワークを通じて、真剣に「中華」という概念について考える機会が得られたとしている。
16世紀ルネサンスの幻想表現を特徴とする概念「マニエリスム」が韓国にもあるかという研究課題を独学で進めた平井講師の根底には、ある人から「そんなものはない」と一蹴された記憶が研究の源泉になっていると述べられた。
韓国で活躍している世界一級の人文学系研究者の発表によって、会場は哲学的な雰囲気に包まれた。


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