軍事境界線に壁建設

北韓が分断誇示の思惑か
日付: 2024年06月18日 12時02分

 北韓が韓国との軍事境界線沿いに壁を建設していることが明らかになった。昨年末から北韓が韓国を敵視していることから、物理的な南北分断を世界に向けて誇示することが狙いとみられる。
北韓は、軍事境界線と北韓軍最前線部隊の鉄柵の間に壁を建設していることが認められる。
韓国国防部幹部の一人は「北韓軍は最近、東部・西部・中部の各戦線の軍事境界線から北に1キロほど離れたラインに沿って兵力と装備を投入して壁を建設している。作業中のようすを監視機器で補足した」と明らかにしている。
韓国軍は北韓による壁設置の動きを監視しながら、意図についても分析を行っている。
今月9日には十数人の北韓兵士が非武装地帯(DMZ)で作業中、軍事境界線を50メートルほど韓国側に侵犯。韓国軍が警告射撃をしたため、すぐに北側に戻った。兵士はシャベルやつるはしを持っていたため、壁建設に従事していた可能性がある。
北韓は今年に入って北韓西側の開城や日本海側の金剛山と韓国側をそれぞれ結ぶ道路に地雷を埋設したり、線路を撤去するなど、南北の連結を物理的に断ち切る措置を進めてきた。
韓国統一部は「北韓が最高人民会議後に外務省を通じ対南措置を発表するか、京義線断絶を一層明確に示す行動に出るかもしれない」と予想している。


閉じる