東海に膨大な石油・ガス埋蔵

最大140億バレルの規模か
日付: 2024年06月11日 10時58分

 「東海に最大140億バレル規模の石油・ガス田が存在するのか」との記者の質問に対し、米国の地質探査会社「アクトジオ(ActGeo)」社は「探査成功率は20%」と述べ「極めて良好かつ高レベルの可能性が高い」と回答した。果たして韓国は、石油とガスの生産国になれるのか。可能性を探った。(ソウル=李民晧)

 

 アクトジオ社のビロトゥ・アブレウ氏は7日、政府世宗庁舎で開かれた記者懇談会で、「(慶尚北道浦項・迎日湾の深海で)行った掘削3孔では、石油が存在する上で必要な要素がすべてそろっていたことを確認した。また、炭化水素の蓄積において必要となる岩石の特徴が非常に良好な状態だった」と語った。
ビロトゥ氏は「探査成功率20%は良好な数値であり、未開発地域で15%を超えることは難しいが、20%レベルなら掘削可能だ」と説明した。過去20年間で発見された油井のうち、最も埋蔵量が多い南米ガイアナ鉱区の探鉱成功率が16%であったことを挙げ、そこで40億バレルの石油が発見された事実にも触れた。迎日湾に埋蔵すると推定される石油とガスの量が35億~140億バレルであるとの分析も付け加えられた。

 探査掘削を承認

140億バレルの価値は、サムスン電子の時価総額の5倍に相当し、韓国全域の使用量に換算すると天然ガスなら最大29年、石油なら最大で4年間分に相当する。尹錫悦大統領はこれに対し、3日の国政ブリーフィングで「90年代後半に4500万バレル規模の東海ガス田を発見し、3年前の2021年までに商業生産を終えた。今回、発掘の可能性が高いとされている東海ガス田は、従来発見されたものの300倍に相当し、本日探査掘削計画を承認した」と述べた。
政府は今年11月から来年上半期まで掘削作業を行う予定で「探査や商業的な掘削計画を経て27年~28年頃に工事に着手する。商業的な開発は35年から始まるだろう」(3日、安德根産業通商資源部長官)と期待感を示した。

 成功より失敗の可能性

一方で、失敗の可能性もある。ビロトゥ氏も「当該地域に経済性のある炭化水素が蓄積されている事実は確認されていない」と述べ、リスク因子が存在することを認めた。
韓国は1966年に海底石油探査を開始して以来、48の試錐孔を掘削した。そのうち東海でのトライは27で、商業的に成功したのは1カ所のみ。政府は来年上半期までに少なくとも五つの試錐孔を掘削する予定だ。一つの試錐孔あたり20%の成功率というアクトジオ社の試算を踏まえると、五つの試錐孔を掘った場合、石油とガスが発見される確率は33%になる。

 

 

東海の石油・ガス埋蔵量を分析した米国アクトジオ社のビートル氏が7日、政府世宗庁舎でブリーフィングを行った


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