ウクライナ軍の戦線が崩れている中、NATOがウクライナ軍の全面崩壊を防ぐため必死だ。米国は戦線後方のロシアを攻撃できる射程30キロメートルの地対地ミサイルまでゼレンスキーに供給した。米議会はウクライナ支援予算通過に続き、大統領が変わっても変更できない戦争支援予算を準備している。
ゼレンスキーは、米国がウクライナに今後10年間、軍事、経済、政治的支援を提供する長期協定をバイデン政権と交渉中と言った。彼は交渉に軍事、財政、政治的支援はもちろん、武器の共同生産も含まれると述べた。ウクライナは英、ドイツ、フランスなどNATO加盟国と両者安保協定を締結した。相互防衛のような拘束力はないが、戦うのはキーウ側、財政や武器を支援するとの趣旨だ。
スナク英首相は「権威主義国家の軸」に言及、戦闘的修辞を増幅させ、ウクライナに史上最大規模のパッケージを提供するとした。NATO事務総長のイエンス・ストルテンベルグは、4月29日にキーウを予告なしに訪問、NATOレベルでキーウ支援を維持するための大規模で長期の財政支援約束を発表。彼は一時的なものではなく、長期的で予測可能なものを示すため同盟国がもっと努力する必要があると主張した。
NATOはウクライナ戦争を企画、当初から兵力を投入した。今、それを公式化している。そしてウクライナ軍が降伏しないよう、ウクライナ人が最後の一人まで戦場で死ぬよう、米、英、フランス、ポーランド、リトアニアなどが協力している。
西欧の主張や報道は一旦、疑わねばならない。メディアはもちろん、「国家指導者」たちも平然と嘘をつくからだ。バイデン大統領は、ブチャ虐殺など戦争犯罪・ジェノサイドでプーチン大統領をICC(国際刑事裁判所)に提訴すべきだと主張した。そもそも「ブチャ虐殺」はゼレンスキーの捏造だ。ロシアは「虐殺者名簿」を国連安保理に提出してほしいと要請したが、キーウ側は答えなかった。ロシアの国連安保理による調査要求は、米・英が拒否した。
西欧側は、ロシアがウクライナの子供たちを拉致したと主張、ICCは昨年、プーチンロシア大統領とロシア児童人権委員会のルボワ・ベロワを、未成年者拉致容疑者として指摘、非難してきた。ロシアは戦争で孤児となった子供たちを避難させ保護してきたと釈明したが、ICCは捏造された「ブチャ虐殺」などでプーチン大統領に逮捕令状を発行した。ところが先月、ロシアによって拉致されたとされた子供たちがドイツにいることが明らかになった。ドイツ連邦刑事警察局は、ロシアに誘拐拉致されたと推定された子供160人以上が親や保護者と一緒にドイツにいることが確認されたと発表した。ほとんどが親や法的保護者とともに難民としてドイツに入国したという。
国際司法裁判所(ICJ)は1月26日、ジェノサイド(集団虐殺)の疑いで南アフリカ共和国によって提訴(昨年12月)されたイスラエルに「集団虐殺防止のための措置を取るように」との命令を下した。ドナーヒュ裁判長は「イスラエルは、ガザ地区の大量虐殺行為を防止するため、権限内ですべての措置を取るようにとの命令を守るために何をしているのか、一カ月以内に裁判所に報告せねばならない」と述べた。だが、イスラエル軍のガザでの大量虐殺は続いており、ネタニヤフ逮捕は米国が阻んでいる。
平然と嘘をつく西欧諸国の指導者たちを国民たちが審判している。G7など西欧の指導者のほとんどが支持率30%を超えられない。米・英がロシアの滅亡を目標として長期戦に行けば、ロシアも総力で対抗するしかない。偽りと偽善の西欧中心秩序はもはや持続できない。
韓国は、西欧諸国国民多数が反対する、この荒唐な戦争に引き込まれてはならない。