共に民主党の李在明代表の「謝謝」(ありがとう)発言が波紋を呼んでいる。李代表は3月22日の遊説中、「なぜ中国にちょっかいを出すのか」と述べた上で、もみ手をしながら「ただ『謝謝』、台湾にも『謝謝』と言っておけばいい」「両岸問題になぜわれわれが介入するのか。台湾海峡がどうなろうと、中国と台湾の国内問題でわれわれには何の関係もない」と話した。さらに「われわれは、ただわれわれが幸せに生きればよいではないか」とも述べた▼これまでも親中事大主義、反日フレームを使って扇動するというのが主思派の手口であるが、現在の世界情勢のなか、これほどまでに中国に隷従する発言は屈辱的とさえ思える▼李代表の総選挙をめぐる不適切発言はこれだけではない。動画投稿サイト上で「韓国は下手するとアルゼンチンのようになるかもしれない」「ブラジルも世界の7大経済大国だったが突然、経済不振に陥った。司法独裁、検察独裁がその原因だ」などと発言し、物議を醸している▼こうした外交問題に発展しかねない発言を繰り返す李代表を大統領にするための組織になり下がったのが、いまの共に民主党だ。文政権で大統領秘書室長を務めた任鍾皙氏を、今回の選挙で「公認排除」するなど、子飼いでない人材は排斥しているのもその表れだろう▼10日の国会議員総選挙で共に民主党が勝利すれば、李代表が次期大統領となる可能性が限りなく大きくなるといえるだろう。選挙は接戦が予想されている。勝敗の行方を見守りたい。