AI時代のプラットフォーム戦略

成功と失敗に学ぶ
日付: 2024年03月26日 11時59分

 14日、YOOLIM E&T代表取締役・元大韓民国大統領府行政官の林守澤氏は「デジタル時代におけるプラットフォームビジネスの現況と機会」と題してオンラインで講演した。
プラットフォームとは、インターネットに接続されたテレビ・スマートフォンなどのデバイスで私たちが日常的に使用している検索エンジン(google・yahooなど)や、動画配信サービス(YouTube・Netflix)などが代表的なもの。世界各国が開発にしのぎを削り、AIを活用したかたちの新たなプラットフォームの構築・提供を模索しており、さながらデジタル戦国時代の様相を呈している。
林守澤氏は2008~14年に自身が「KumuKumu(夢+組む)」という韓日間の企業コンテンツ情報の利用を目指すプラットフォームを開発したが、ユーザーとの折り合いが上手くいかず、失敗に至ったという。林守澤氏は当初の見立てを振り返り、「自分ではNetflix型のコンテンツ利用をイメージしていたが、YouTubeのように、ユーザーにコンテンツ作りのところから考案してもらう形式を取るべきだった」と反省点を述べている。ユーザーに活用してもらうためのコンテンツ作りにかかる資金繰りのところで損失を重ねてしまったという。
大量のデータを収集し、分析するところを今はAIが正確かつ迅速に行ってくれるため、人間が担う点でより重要になっていくのがアイデアをいかに発信できるかであるという。
2010年に同じく設立した「配達民族」「ヨギヨ」のような食品デリバリー系のプラットフォーム企業が韓国で市民権を得た背景について、林守澤氏は「もとは小さな会社だったそれらのサービスが今日まで成長を遂げられたのも、はじめに出された若者の実生活に即したアイデアが新鮮であったため」と評価している。


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