公認問題などで右派が伊政権離れ

左派勢力の清算を放棄したツケ
日付: 2024年03月19日 12時16分

 3週間後に迫った4月総選挙本投票を前に、尹錫悦政権に悪材料が続く。
都泰佑候補など正常に行われた公認の決定を、党指導部が独断的に取り消し、猛反発を買っている。公捜處に告発され、出国が禁止された人士(李鐘燮前国防長官)をオーストラリア大使に発令し任地に赴任させ、尹大統領の核心参謀がとんでもない暴言で指弾されるなど、「尹錫悦政権審判」の風を起こそうとする野党に絶好の攻撃素材を提供し続けている。
さらに尹大統領と韓東勳非常対策委員長が再び衝突する場面を露呈した。世論が悪化するや、韓東勳非常対策委員長は、オーストラリア大使として赴任した李鐘燮前国防長官の迅速な帰国と、黄相武大統領室市民社会首席の辞退を要求した。だが、尹大統領側は拒否。一方、比例代表の公認結果に対して、大統領室の不満を韓東勳が受け入れなかった。
問題は、保守右派の有権者の政府与党に対する民心の離反が深刻であることだ。今回の総選挙は、選挙結果と関係なく、すでに韓国の政治地形を完全に変えてしまった。
野党は、李在明を大統領にするための組織に変わった。「曺国現象」こそ、自業自得と油断の標本と言える。尹錫悦が文在寅政権を清算しなかったためだ。
与党「国民の力」は、わずかに残っていた保守(右派)のアイデンティティーが完全に消え、左翼野党の付き添いとなった。与党は党員たちに、右派が最も警戒し嫌悪する「5・18精神」に従うように要求、公開的に「踏絵」を突きつける。これでは自由民主政党とはいえない。与党は全羅道では得票が期待できないが尹大統領と韓東勳非常対策委員長の左傾化で伝統的支持地域の慶尚道地域の支持を喪失している。
全国医大教授6400人が辞職書の集団提出を決議した。ソウル大医大教授たちが25日、団体で辞職書を提出する。ソウル大医大教授協議会非常対策委員会は18日、総会を開き、団体辞職方案を議論、19日から非常対策委に辞職書を出すと議決した。非常対策委は集まった辞職書をまとめて25日、一括提出する予定。延世大医大教授たちも18日、新村・江南・龍仁の3カ所で教授総会を開き25日辞職書を一括提出することにした。
自ら作った医療大乱事態に困惑した尹大統領は18日、ソウル松坡区のソウル峨山病院を訪問、医療陣に、未来を考えて後輩たちを説得してほしいと頼んだ。


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