10日、ウリアカデミー(洪聖協代表)と一般社団法人「日本韓方協会」(金允愛代表理事)の主催で「黒田福美の韓方案内~東京講演会」を開催、会場に約60人が詰めかけた。
昨年7月の同名講演会(会場は名古屋)と10月の仁川・ソウルを中心とした「黒田福美と行く~韓方三昧ツアー」の前例にならい、今年も講演会の後”韓方のふるさと”大邱を中心に、栄州・安東・盈徳など慶尚北道を巡るツアー「黒田福美と行く~韓方三昧ウェルネスツアー」が5月に企画されている。
黒田さんは2002年のワールドカップ開催に際し1年半ソウルに滞在、実際にかかりつけ韓方医の施術を受け、薬を煎じてもらうなど体験を積み重ねた。当時、あまり質が高くなかった日本の韓国観光ガイドに抱いた疑念を払拭すべく、自身が「正しく韓方を伝えていく」使命感を持ち、取材したものを著書『ソウルの達人』シリーズで発信した。のちに韓方についての著書『〔韓国韓方のすべてがわかる〕黒田福美の韓方案内~ソウルでキレイに! ソウルで元気に!』を上梓(20年)。ただ、コロナによって海外渡航を容易にできなくなった事態を受け、旅行を組めるようになった昨年から、普及活動を本格化している。
黒田さんの講演後に登壇した韓重澤氏は「薬食同源・食即薬」と題し、日常の食生活に根付いた韓方の知恵について講演。冒頭で「日本に来ると、野菜が食べられなくなるためトイレが遠くなる」とし、普段の食生活で韓国人はそれだけ”草”を熱心に食べているのだと力説した。
日本で本格的な韓方診療を受けられる場所がない「代替の効かなさ」を指摘する黒田さんの講演を聴き、ツアー参加を希望する人がより増えたことだろう。参加希望者は日本韓方協会まで。
(写真右)講演する黒田福美さん