韓国も自ら核武装が必要

呉世勲ソウル市長、外国メディア会見
日付: 2024年03月05日 12時08分

 呉世勲ソウル市長は、韓国も核開発を念頭に置き北韓による核の脅威に備えるべきだと主張した。2月28日、呉市長とソウル駐在の外国人記者団との懇談会が開かれ、次のような一問一答が行われた。

(ソウル=李民晧)

 

 北韓の核挑発、戦争の脅威についてどう考えるか。

「北韓が核による無言の圧力を行使をしているが、これは想定内である。韓国も核開発を念頭に置いて方向性を定めなければならないと思う。独自に核開発を行うのが難しいのであれば、少なくとも核の潜在力を最大限に高めていくべきだ。日本の場合、核の再処理権限においては韓国より(行使の)権限が強く、技術的にも早々に核を作ることができるような体制を整えている。韓国も日本並みに核の高度化を目指すべきであり、この件については活発な議論を行うべき時期にあると思う」

ソウル市の観光客誘致策をどう推進していくのか。


「(ソウル市内のバスや地下鉄に無制限で乗車できる)『気候同行カード(ClimateCard)』を、1日券、3日券、5日券、7日券など観光客用の制作に取り組んでいる。観光客用カードは、各文化観光施設の入場券も割引されるよう連携することを検討している。そうすれば観光客にとって非常に便利で有意義な時間を過ごすためのアイテムとなるだろう」

 少子化問題について、ソウルは特に深刻な状況だが。

「少子化が常態化した社会に備えて準備すべきものを考え、縮小していく社会に対する準備も進めていかなければならない。ソウル市は現在、少子化の解消に向けて20以上の政策を展開している。(呉市長は、『少子化対策は積極的に支援する一方で、今後来たるべき縮小社会も見据えた準備が必要だ』との趣旨で語った)」

 移民の受け入れと多文化政策についてどう考えるか。

「現在、ソウル市に登録されている外国人は20万人だ。非登録者までを合わせると40万人に達するものとみられている。市は、韓国の大学に通う外国人留学生が卒業後もそのまま定住して就業し、経済活動を行えるよう、彼らの居住環境を快適にするための政策を展開している。
(国際結婚をした)多文化家庭に向けた政策も検討中だ。例えば、外国人がソウルに定住するためには、子育てや教育環境が整っていなければならない。(ソウルにある)17の外国人学校も多文化家庭が利用できるよう検討する予定だ。出入国をはじめとする行政サービスも活用できるようにシステムをアップグレードさせたい」

 医師の集団ストライキについて。

「ソウルでも医師不足は深刻な問題となっている。8カ所あるソウル管内の公共医療機関はどこも定員に達していない状態だ。市長に就任後、待遇を改善し破格な年俸を提示したものの、志願者そのものがいなかった。医師自体が不足しているからだ。政府が医学部の増員を決めたのは、医師不足が長期間続くことで生じる医療の死角を解消するための苦肉の策だったと思う」

 最後に。

「韓国は少子化問題に頭を悩ませており、ソウル市も鋭意努力している。ソウル市に世界中からもっと多くの人々が訪れることを願っている。『好奇心を刺激し、期待感の高まる都市・ソウル』を目指していきたい。そして、世界中の投資家が集まり収益を創出する国際都市になるよう努力していきたい」

 

2月28日午後、ソウル市庁本館で、ソウル駐在の外信記者と懇談会を開く呉世勲市長


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