規約遵守」と対極の三機関長立候補者

「12・2集会」正当化やめぬ金利中・任泰洙・金春植氏
日付: 2024年02月25日 05時47分

嘘・虚偽情報で中央委員・代議員らを欺く

金利中団長立候補者、任泰洙議長立候補者、金春植監察委員長立候補者。3人の所信表明は、残念ながら虚偽に満ちたものです。3人とも「規約遵守」を強調しています。だが、この間の言動は、その対極、真逆にあります。そもそも昨年12月2日に東京で開かれた「第56回臨時中央大会」と称した集会は、規約を無視した違法な集会であり、「臨時中央大会」ではありません。そこで選任されたという「暫定三機関」(金利中暫定団長、張仙鶴暫定議長、韓在銀暫定監察委員長)も、民団規約にないものです。それにもかかわらず、金利中団長立候補者らは「12・2集会」を正当な「臨時中央大会」であるかのように主張してやみません。「臨時大会召集請求者代表」(李元徹大阪本部団長・李壽源東京本部団長)は、①「規約第13条運用規定に基づく署名確認手続きを行う」ことに同意し➁「本人署名確認書の早急な返送」を中央委員・代議員に呼びかけていました。それにもかかわらず、「本人署名確認書の返送」期限(昨年11月24日)の10日前に突然、「緊急のご案内」を中央委員・代議員に送り付け、「署名確認書の返送」および「有効署名者数の確定」結果を待つことなく、「自分たちの手で第56回臨時中央大会を12月2日に召集する」と一方的に宣言。規約を無視して「第56回臨時中央大会」と称する集会を強行したのです。明らかに中央本部議長を騙し、中央委員・代議員をも欺き騙したのです。ちなみに、本人署名の確認結果、中央委員・代議員の過半数に及ばず、規約第13条に基づく召集要件を満たしていないため、臨時中央大会召集請求は不成立でした。このため、民団中央執行部・議決機関側代表はもとより、駐日大使館側も、いわゆる「暫定三機関」側との昨年12月の3者協議で、「暫定三機関」側が「第56回臨時中央大会で選任された暫定三機関」と名乗ることを認めなかったのです(「12・26合意書」)。ところが、金利中団長立候補者、任泰洙議長立候補者、金春植監察委員長立候補者の3人は「ワンチーム」として、いまだに、「12・2集会」を、民団規約に則った正当な「臨時中央大会」であるかのように喧伝、中央委員・代議員をはじめ団員に対して平然と嘘をついているのです。そして、3人は所信表明で、そろって「規約遵守」を強調しているのです。

 

「臨時大会」捏造について謝罪なし

■金利中団長立候補者

 

金利中団長立候補者が、「規約遵守」を強調・公約とするならば、まず❶「12・2集会」を「第56回臨時中央委員会」と詐称して開いたこと❷中央委員・代議員に対して正式な「臨時中央大会」であるかのように喧伝し、参加を促したこと❸規約にない「臨時三機関長」なるものを選出したとし、「臨時中央団長」を名乗ったこと❹「臨時議長」、「臨時監察委員長」および監察委員長を辞任したという金春植氏と共に中央本部に押しかけ、呂健二団長と朴安淳議長に対して「解任されたのだから早く引継ぎ出ていくように」と主張した――ことなど、前代未聞の規約蹂躙・組織破壊的行為について明示的に謝罪し、その上で「今後は規約を遵守する」と表明するのが順序でしよう。ところが、金利中団長立候補者は、このようなきわめて常識的な手順を踏まず、「民団史上空前絶後の臨時大会詐称」および「中央委員・代議員らを欺き騙した」ことについて謝罪せず、逆に「この間の(執行部・議決機関の)恣意的な規約解釈による組織運営を(新しい)議決機関とともに再検証し、規約を無視した過ちを是正します」などと一方的に主張。同時に、「規約が民団のルールブックであることを組織全体に浸透させます」(所信表明)などと強調して事足れりとしています。「信用せよ」と言っても無理でしょう。「12・2集会」の正当化は、金利中団長立候補者が、いわゆる「暫定団長」として署名した「12・26合意書」にも違反します。5項からなる合意書は、「駐日大使館は、民団に対する紛糾団体の指定を避けるため、2023年11月29日以降双方が取った全ての決議・処分を認定することは出来ない」(第4項)とし、双方は「駐日大使館の立会いのもと、合意事項を誠実に履行することを約束」 (第5項)しています。「11月29日以降双方が取った全ての決議・処分」には、当然規約違反の「12・2集会」・「暫定三機関の選任」、「暫定三機関任員(議長・副議長/団長・副団長・事務総長/監察委員長・監察委員/常任顧問)の発表」などが含まれています。だからこそ、「12・26合意」に至る前の3者協議で、自称「暫定三機関」側が「第4項の削除」を執拗に主張していたのです。だが「暫定三機関」側代表(金利中暫定団長・張仙鶴暫定議長・金政弘暫定副団長)は、「12・26合意書」に署名しました。それにもかかわらず「12・2集会」をあたかも規約に則った正当な「臨時中央大会」であるかのように吹聴するのは、「合意事項を誠実に履行することを約束」した「12・26合意書」を歪曲し、否定するものと言わざるを得ません。「合意は拘束する」――個人にせよ国家にせよ、自由な意思に基づいてあることに合意した以上は、その合意に拘束されます。民団規約を蹂躙し、「12・26合意書」も遵守しない金利中団長立候補者をはじめ任泰洙議長立候補者、金春植監察委員長候補者による「民団規約遵守」は言葉だけあることを示しています。

 

「見解統一規定」抵触する提訴そのままに

■任泰洙議長立候補者

 

任泰洙議長立候補者は、所信表明で「私は全国の民団と傘下団体を守るために規約遵守を徹底し、民団組織に自由民主主義を取り戻します」と明らかにしています。本当に「規約遵守」を徹底するならば、「臨時中央大会」を詐称した「12・2集会」を徹底批判しなければなりません。ところが「12・2集会」を規約に則った「臨時大会」であるかのように強弁する金利中団長立候補者および金春植監察委員長立候補者と、「ワンチーム」として終始行動を共にし、一体であることを強調しています。明らかに言行不一致です。任泰洙議長立候補者は、所信表明で「恣意的な規約解釈や権力の乱用を二度と許さず、誰にもよく理解ができる団員のための民団のルールづくりに努力します」とも述べています。これは、「中央本部が混乱事態に至ったのは、前回の中央大会(2021年)において立候補者のひとりを資格停止とし、全国の中央委員・代議員・選挙人の投票用紙を破棄したうえ、選挙管理委員会が呂健二団長を選出したことが原点となっている」との任泰洙候補者および支持者らのこれまでの主張に沿ったものです。だが、そもそも、この3年間の「混乱事態」の発端は、前回の第55回定期中央大会に際して任泰洙団長立候補者(当時)および呉公太・同選挙対策本部長(当時)が、選挙運動期間中および「郵便投票」期間中、そして定期中央大会開会中も、「恐喝未遂事件とは全く関係ないことが判明し無実で不起訴になった」と嘘をつきとおし、全国の中央委員・代議員ら有権者を欺いたことでした。このため、当時、選挙管理委員会は中央大会で、任泰洙候補の経歴詐称と虚偽の情報に基づく選挙運動の違反(選挙管理規定第7条《選管の任務》6項「立候補者の選挙運動に明確な違反行為がある時、調査、審議を行い登録を取り消すことができる」)により立候補登録の取り消しを決定したことを報告。あわせて「郵便投票」の開票をしない理由について説明。「選挙管理規定第13条《当選》3項=単一候補の場合は無投票で選出される」にしたがって「郵便投票」は開票されず破棄されたのです。任泰洙候補らは、有権者を欺き、騙したことについて一度も謝罪しておりません。それどころか加害者であるのに、逆に、あたかも被害者、犠牲者であるかのように装い、当時の選挙管理委員会および呂健二中央団長に対して誹謗中傷を継続してきたのです。「恣意的な規約解釈」を継続しているのは任泰洙候補およびその支持者たちなのです。任泰洙立候補者は、前回の中央大会での選挙管理委員会の決定に関連して、2022年10月に当時の選挙管理委員会委員5人全員と呂健二団長ら二人を相手取って4億4870万の損害賠償訴訟を起こし、現在係争中です。「規約運用に関する見解統一」中の「民団組織内部の問題に関して」では、「民団組織において規約の条項に抵触し、規約に基づいて処分された者は、当該問題に関して不服があっても、司法に提訴してはならない」と明記されています。「見解統一」を素直に読めば、「提訴を取り下げ」たうえで立候補するならばともかく、提訴したままでの立候補登録を認めることは難しくなります。このため、選挙管理委員会では、立候補登録受付に際して、提訴を取り下げるよう促しました。だが任泰洙氏は、「定期大会終了の翌日の2月29日に取り下げる」として、提訴を取り下げていません。それにもかかわらず、選挙管理委員会が「立候補登録」を受け付け、選挙運動を認めたことには疑問の声が高まっています。そもそも任泰洙立候補者は、なぜ「見解統一」を無視して提訴の事前取り下げを拒否したのか、様々な憶測を呼んでいます。いずれにせよ不可解であり、任泰洙立候補者の「規約遵守徹底」および「誰にもよく理解ができる団員のための民団のルールづくり」主張は、むなしく響きます。

 

「規約無視・蹂躙」の先頭に立つ

■金春植監察委員長立候補者

 

嘘と虚偽情報(フェイクニュース)の発信と詭弁の極めつけは金春植監察委員長立候補者です。「特に、監察機関は、組織の秩序と統一性を維持する権限を持つため、『不羈独立』のもと、厳正中立、公明正大にその権能を執行しなければならないと考えます」と所信表明では述べています。しかし、これは言葉だけです。この間の言動はその対極にあります。規約を無視して「臨時大会」だと詐称した集会について、お墨付きを与えるかのように「12月2日の第56回臨時中央大会開催は団員の正当な権利行使だ」とする監察委員長公文を集会前日の12月1日に「地方三機関長、中央傘下団体長」に発信。しかも、この不法集会に「中央監察委員長」として参加し、挨拶後に「中央監察委員長辞任」を表明、認められたとしている。ばかりでなく、その後、事務引継ぎのためだとして「暫定三機関長」と一緒に突然中央本部を訪れ、「呂健二氏と朴安淳氏はすでに解任されたのだから団長でも議長でもない」と主張し強引に7階の団長室・議決機関室・監察機関室に入ろうとした。「規約の番人」として、「不羈独立・厳正中立・公明正大」を任務とし、規約の遵守はもとより、「組織防衛」の先頭に立たねばならないはずの、金春植監察委員長の常軌を逸した言動は、今回だけではありません。デマゴーグと化し、規約蹂躙・組織破壊行為の先導役を果たしてきたのです。中央監察機関の委員長として明らかに失格です。例えば。❶金春植監察委員長は、2022年3月には大阪本部での第76回定期中央委員会の正常進行を妨害するための「台本」(冒頭に「議長を立ち往生させるほどの攻撃で議長の権威を貶める」などと明記)を「臨時中央大会開催を求める会」(呉公太共同代表)側と協議・作成しています。そして、定期中央委員会前夜の「求める会」による「臨時大会を勝ち取る決起集会」にも二人の監察委員を連れて参加。定期中央委員会では役割分担に基づいて張仙鶴監察委員が不規則発言を連発しました。金春植委員長は、この事実を隠蔽せんがために「決起集会には、当日出席を要請されたので出席したにすぎない」などと「公文」で強調しているのです。真っ赤な嘘であることは「決起集会」で配布された「台本」の中身からして一目瞭然です。「監察委=(無理やり登壇し)委員からの要求なので監察機関としての見解を話したい」などと中央監察委員の役割分担が2カ所明記されています。「求める会」側と金春植委員長との事前協議と同意なくしてはあり得ない「台本」です。しかも、金春植委員長は、定期中央委員会の何日も前から知人の中央委員らに電話をかけ、「決起集会」への参加を、「ホテルも準備してあるので是非」と勧誘していました。自己正当化のために、虚偽に満ちた「公文」を中央委員、地方本部三機関長・中央傘下団体長に送り続けているのです。❷その後も「公文」をもって意図的にフェイクニュースを拡散。「中央大会で選出された団長・議長らに対する懲戒」には「中央委員会の(事前)同意」が不可欠とする「規約第75条但書(1)」を無視し、「中央委員会の同意」抜きに「呂健二中央団長と朴安淳中央議長を停権3年処分にした。今後いかなる場合も『団長』と『議長』の役職を使用してはならない」とする「公文」(2022年7月14日、8月14日)を発信。以後、「呂健二氏および朴安淳氏はもはや団長でも議長でもない」と終始強弁してきたのです。全79条からなる規約には、「中央団長、中央議長をはじめ中央委員に対する懲戒処分は、処分実施後に中央委員会の同意を取り付ければ問題ない」(金春植監察委員長)などとする文言はどこにもありません。金春植監察委員長の主張は、2022年3月の第76回定期中央委員会でも明確に否定されています。金春植監察委員長立候補者は、「規約の番人」の任務を放棄し特定グループと結託して、規約無視・民団組織混乱助長の先頭に立ってきたのです。❸8・15光復節記念式典は民団とって最も重要で厳粛な式典です。金春植監察委員長は、本国政府の代表である尹徳敏特命全権大使が日本着任後初めて臨席した2022年8月の光復節中央記念式典(東京)において、中央本部慶祝辞のために呂健二団長が登壇すると、張仙鶴監察委員と共に「もうあなたは団長でない」「中央団長として認めない」などと大声で叫び席を立った。尹徳敏大使が臨席した昨年の光復節中央記念式典でも、呂健二団長が登壇すると、金春植委員長らは「あなたは中央団長でない」として退席。醜態をさらした。民団史上かつてない不祥事です。❹金春植監察委員長立候補者は、18日に韓国中央会館で行われた合同演説会でも嘘に嘘を重ねました。規約無視・民団組織混乱助長の先頭に立ってきたことを隠し、「二度と混乱があってはならない。このために真相究明が必要であり、そのために立候補した」と表明した。規約無視の「12・2集会」を正式な「臨時中央大会」だったかのように強弁。「12月2日の臨時中央大会は全国の団員が危機感を感じ怒りをもって開催された臨時中央大会だった」「執行部・議決機関の規約無視、独裁的な組織運営に立ち上がって開かれた」「臨時中央大会は民意の発露だった」などと、「12・2集会」を美化、同集会への自己の参加を正当化した。事実は「規約に則った臨時中央大会」ではないので「民意の発露」など詭弁を弄すしかなかったのです。「12・2集会」の参加者の多くは、「規約に基づいた臨時中央大会」だという同集会主導者らの呼びかけ・働きかけを信じたのでしょう。だが「臨時中央大会」を詐称したものであり、規約無視の一大詐欺劇だったのです。金春植監察委員長立候補者は、同集会の参加者数をもって「民意の発露」などと詭弁を弄し、再び中央委員・代議員らを騙そうとしているのです。前述のように、規約に基づく「臨時大会召集請求署名」の「本人署名確認」の結果、中央委員・代議員の過半数に満たず、「臨時中央大会召集請求」は不成立となりました。にもかかわらず、「12・2集会」に一人でも多く集めるために「臨時中央大会」であるかのように中央委員・代議員を騙したのです。「12・2集会」が規約に基づいた正当な「臨時中央大会」であったならば、27日の定期中央委員会および28日の定期中央大会の召集者は、この「臨時中央大会」で選出された「張仙鶴暫定議長」でなければなりません。だが、「解任された朴安淳議長」によって召集されています。このことに「張仙鶴暫定議長」はもとより「金利中暫定議長」も、「韓在銀暫定監察委員長」も抗議していません。

 

あいまいにせずきちんと検証を

 

民団規約に照らしてみるならば、「12・2集会」が「臨時大会」を詐称し中央委員・代議員らを欺き騙したものであることは、一目瞭然です。「規約遵守」を強調するのであれば、「12・2集会」の主導者たちは、「前代未聞の詐欺劇」について、明示的に謝罪するとともに当然責任を取らなければなりません。だが、この人たちは、そうしていません。相変わらず「不都合な真実」を隠蔽し、虚偽情報を流して、金利中団長立候補者・任泰洙議長立候補者・金春植監察委員長立候補者のための選挙運動に注力しているのです。規約など民主的な組織ルール、手続きをきちんと守ってこそ、自由・民主主義に立脚した民団の理念も生かされ、民団組織の存在意義があります。民主主義は「適正な手続き」を守ることから始まります。「12・2集会」主導者らが欺瞞的・扇動的に推進してきた詐欺的手法がまかり通るようになれば、長年培われてきた民団内の民主的風土は失われます。これ以上、民団規約および客観的事実が軽視・無視され、嘘・虚偽に満ちたフェイクニュースが流通するようなことがあってはなりません。平然と嘘をつき有権者・団員を欺き騙そうとする人たちは、在日同胞の最大の民主的組織であり、体内はもとより対外的にも民団組織を代表する中央本部の三機関長には最もふさわしくありません。28日の第56回定期中央大会で賢明な選択が行われるように、27日の第78回定期中央委員会では、規約を無視・蹂躙して民団組織を貶めてきた人たちの言動を検証し、教訓として記録、記憶に残すことが求められています。


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