団長立候補者 金利中氏

時代に合わせて規約変更
日付: 2024年02月20日 12時32分

 3機関長選挙はみなさんの任意で投票をしていただく。民団には混乱があり、大きな波を超えて今日を迎えた。
昨年12月26日に合意書にサインした。その席で、駐横浜総領事館の金玉彩総領事と駐日大使館の尹徳敏大使が「100%納得したわけではないだろうが、将来の民団のため合意したことに、敬意と感謝の念を持つ」と謝意を表してくれた。選挙として中立を保ち、所信を述べてほしいと言われた。しかしながら、誹謗中傷もされた。
私は在日3世だが、1世、2世が長年、大きな努力をしてきた礎の上に今がある。
3年間の混乱とともにコロナ禍によって、中央と地方の距離が遠くなった。
民団は中央がトップではない。団員一人ひとりがトップだ。支部や地方本部が意見をまとめ、ひとつに集約する。1、2世がつくった今の民団規約は、利用する人によって変わったり、違う方向に行くことがある。中央が規約を破ったらどうなるのか。中央が規約を守ることで、将来の民団につながる。
規約をすばらしいものに変えたい。時代とともに多少変更して合わせないといけない。規約をつくるのも、民団はアナログでいくべきだろう。実際に顔を合わせている方が熱量を感じるため、各地方団員の意見を収斂するにも必要なことだ。
民団次世代の育成については、子どもたちにどう韓国人のアイデンティティーを持たせるかが課題だ。オリニジャンボリーが一番大事だろう。私も関わった当初は小学生が遊んでいるだけだと思った。実際に行ってみると全国から集まり、最後は泣くほどに感激している。韓国人としてのプライドが感じられ、実に美しい光景だった。
世界の子どもとのつながりのほか、大学生を集めた行事も大事だ。在日の大学生を送り出して世界の韓国人と知り合い、グローバルネットワークをつくる。そうすればそれが種となって、民団で花を咲かせる。そういうものをつくりたい。
ヘイトスピーチについては、神奈川団長を2012年から18年まで6年間務めた。在任中に取り組み、川崎市長や川崎市議会に働きかけた。その後、川崎市議会は罰則付きの条例をつくった。ヘイトスピーチはなくすべきだ。ヘイトクライムにまでエスカレートする。日本人もターゲットになった。2016年には相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」の入所者ら45人が殺傷される事件が発生している。民団が中心になって素晴らしい成果を上げることができた。
韓国中央会館については、築50年近くになり、耐震性が求められている。東日本大震災のとき勤務していた職員から、建物が倒れるのではないかと思うほど揺れたと聞いている。
全面的な改築方案を打ち立て、改築準備を進める。将来に向けて意見を募って解決したい。
地方割り当て金については、各地方に負担をかけないよう、道筋をつくる。民団はなくなってはいけない。そのため団長となったら、3年間がんばる。

 南武朝鮮初級学校卒、神奈川朝鮮中等部卒、同高等部卒、都立大森高校定時制卒、関東学院大学卒。韓国神奈川青年会議所会長、民団神奈川団長、民団中央副団長などを歴任。

金利中氏


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