団長 候補者
金 泰 勲(74歳 現 中央本部 副団長)
親愛なる中央委員・代議員・選挙人の皆様、組織幹部および諸先輩の皆様、中央本部副団長の金泰勲です。第56回定期中央大会の中央団長に立候補いたしました。
本団はこの3年間、様々な葛藤の中で対立と混乱が生じました。組織活動にいくつかの支障が生じたことを遺憾に思っています。
そのような中で駐日大使館が仲裁に入ったのは、歴史ある民団を紛糾団体にしないために、これから3年間を元の民団に立ち返る“新たな前進”にして欲しいという趣旨だと理解しています。
私は86年から北海道青年商工会に所属し、91年には会長に就任し、同胞青年経済人の輪を広げてきました。また民団北海道には国際次長を皮切りに地方団長を2期務め、中央副議長を経て、中央副団長に就任しました。
特に18年から3年間、中央に設置された組織改革委員会の委員長として、様々な組織改革案を提示してきたと自負しております。
その点を踏まえた上で、在日同胞、団員と本団組織が一丸となって邁進するために、以下の所信を提示し、実行することを約束いたします。
1.新たな組織体系確立
◯改革なしに活性化なし
本団は創団78周年を迎えます。現在の組織運営は、規約も含めて組織が拡大する60~80年代に構築されました。91年に69万人であった在日同胞は、現在43万人と3割以上が減っています。支部数もしかりです。
現在の規約運用では、過疎地方を中心に組織運営が成り立たない状況が生まれております。この状況は、加速するのは明らかで、既に待ったなしの状況にあります。
過去のしがらみにとらわれず、全国津々浦々に「ここに民団あり!」と誇れる新たな組織体系を幹部、同胞有識者の皆さんと議論しながら作り上げます。
◯後継者育成・若年層のKJアプリに
よる組織化
昨年、運用を開始したスマートフォン用のKJアプリは、本部や支部幹部が連携を取ることができる連絡手段をはじめ災害安否確認など多様な機能が備えられています。これからも、より有益な機能を拡充します。
特に、本団に所属していないものの在日同胞としてのアイデンティティを持って生活している同胞に対して、彼らが必要とする多彩な情報を提供します。同胞同士の婚姻を進める全国的な情報網も可能でしょう。
同胞社会に貢献する本団の活動を若年層に認知してもらい、新しい層の組織化を進めます。
2.韓日友好の定着化
戦後最悪と言われた韓日関係は、尹錫悦大統領の就任によって劇的に改善されました。
日本社会で生きている在日同胞にとって、両国の友好的関係は欠くことができない環境です。民団が先頭に立ち、両国の議員連盟、親善協会、政党を含めた組織的・人的な信頼関係を深め、真の共生社会実現に向けて全力を尽くします。
3.次世代育成の継承
2001年に始まったオリニジャンボリーは10回を重ね、当時の参加者が指導する側になりました。
次世代育成は短期的・単発的であっては意味を持ちません。この間継続してきた民族的な矜持を育む次世代育成プログラムを、より洗練させながら継続させていきます。
4.デジタル民団の推進
会議のリモート化、KJアプリによる情報伝達・共有化を図り、時間・距離・コストの削減を進めます。今年をデジタル化元年と位置付け、全国的な浸透を図ります。
5.地方参政権獲得
地域住民として地方参政権が必要不可欠であるとの認識に立ち、これまでの運動の積み重ねを土台にして、引き続き在日同胞の地方参政権実現に向けて活動します。
6.ヘイトスピーチ根絶
7.みんだん生活相談センターの全
国化
8.青年会・学生会との連携強化
9.中央会館の耐震化
■プロフィール(組織経歴)
1986~91年=北海道韓国青年商工会専務
理事、副会長、会長
1984~87年=民団北海道本部国際次長
1987~93年=民団北海道本部執行委員・
副団長・議長
2005~11年=民団北海道本部団長
1994~99年=北海道韓国学園理事長
1995~04年=体育会北海道本部副会長
2006~15年=中央執行委員
2015~18年=中央本部副議長
2018~21年=中央本部副団長、組織改革
委員長
2021~24年=現中央本部副団長
金泰勲氏