新年そうそう北陸地方を巨大地震が襲うなど、2024年は日本にとって波乱の幕開けとなった。一昨年から昨年にかけて各地で世界秩序を揺るがす紛争が起きているが、今年はさらに大きく世界が変わる可能性がある▼今年は米国大統領選をはじめ、世界78カ国で選挙が行われる予定だ。結果次第では各国間の関係や世界の勢力図が変わる▼例えば米英両軍は、紅海で船舶への攻撃を繰り返すイエメンの親イラン民兵組織「フーシ派」の拠点を攻撃している。イスラエルとハマスの紛争に端を発した中東情勢の混乱はますます深まり、複雑化してきている▼韓国では北韓からの砲撃で、延坪島をはじめとする38度線付近の島々に緊張が走った。また、共に民主党の李在明代表が男に刃物で襲撃されるという事件も起きた▼4月の国会議員総選挙の結果によって、国の進む方向性は大きく変わるだろう。今後、与野党間で激しい選挙戦が繰り広げられると予想されるが、与野党ともに一枚岩にはなっていない。文在寅前政権下で総理を務めた李洛淵氏が共に民主党を離党し、新党を結成する考えを表明した。与党「国民の力」でも昨年末、李俊錫元代表が離党した▼李洛淵氏は李俊錫氏らとの保革連携について問われ、「志を同じくする人なら誰とでも協力する用意がある」と話している。両者が合流した場合、2大政党が無視できない第三勢力となる。情勢の変化がより速くなっているのも現代の特徴だ。正確な情報を冷静に判断する知恵が求められる時代でもある。