民団中央は12日、都内で2024年を祝う新年会を開催した。韓日議員連盟の鄭鎮碩会長のほか、韓国大使館や日韓親善協会の関係者、日本各党の議員ら、250人が参加した。尹錫悦大統領と岸田文雄首相の間で再開したシャトル外交の成果による韓日交流推進の流れを反映し、終始なごやかに会は進んだ。一方で一部から民団の混乱状態について触れる発言もあり、元日に能登半島を襲った震災と相まって、波乱含みの年明けを予感させている。
冒頭では会場に設置されたディスプレーに、尹大統領と岸田首相が広島で韓国人原爆犠牲者慰霊碑に一緒に献花するようすなど、昨年の民団関連の出来事がスライドで映し出された。能登半島地震へのお見舞いと募金の呼びかけのメッセージも表示された。
新年辞で呂健二団長は、はじめに能登半島地震のほか、パレスチナなど世界各地での紛争に触れ、「世界の平和を祈願する」と述べた。韓日間の問題について、両首脳の会談が7回続いていることに触れ、「緊密な信頼が構築され、協力関係が育まれた」と評価した。
当時の金大中大統領と小渕恵三首相による「21世紀韓日パートナーシップ共同宣言」から昨年25周年を迎え、韓日親善協会中央会と日韓親善協会中央会がそれぞれの国で合同大会を開いたことについて「両国親善に尽くした先人の努力を引き継いで、次世代につなげたい」と決意を新たにした。
民団代表団が昨年9月、10年ぶりにソウルで大統領と面談した際に、「民団は母国の経済発展に大きな役割を果たした」と感謝されたことを挙げて、「韓日友好は民団の基軸であり、今後も推進していく」と語った。
一方で、収束しない民団の紛糾状態については「小異を捨てて大同団結し、組織を結束させよう」と2月に迫った定期中央大会に向けて連帯を呼び掛けた。
続いて在日本韓国大使館の尹徳敏特命全権大使が、尹錫悦大統領の新年辞を代読。昨年、12年ぶりに韓日両首脳によるシャトル外交を再開させたことについて触れ、「韓日と米国の3カ国での同盟を構築する。北韓の脅威を封鎖し、インド太平洋の安定を維持する」と北東アジアの安全保障について力説した。
韓日議員連盟の鄭会長は「外交、安全保障、経済協力、文化などで幅広く韓日関係改善が進んでいる。来年は韓日国交正常化60年を迎える。両国関係を進展させたい」と話した。
日韓親善協会中央会の河村建夫会長は「民団と力を合わせて日韓関係を進展させる」と述べた。
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民団中央主催の新年会であいさつする呂健二団長