民団岡山本部では昨年11月12日、同本部会館で民団徳島本部脅迫状投函事件に関するセミナーを開催した。岡山県議会議員や岡山市議会議員など35人が参加した。
講師は民団中央本部法曹フォーラムの殷勇基弁護士、姜盛文民団徳島本部団長、平井徳秀民団岡山生活相談センター長らで、司会は呉裕麻民団岡山本部副議長が担当した。
姜盛文徳島団長が事件の経過を説明し、殷勇基弁護士が、同事件がヘイトクライムと認定された判決の裁判の概要を説明した。
民団徳島本部脅迫状投函事件は、日本の右翼団体の党員が昨年9月に「反日政策ヲ続ケル様デアレバ、次ハ実弾ニ寄ル消化ニヨッテ浄化スル」などと書いた封書を民団徳島本部に投函したもので、それに対して、姜盛文同本部団長らが提訴した。
同事件に対して、徳島地裁は昨年5月31日、「被告人が嫌悪感を増大させ、在日コリアンに恐怖を与えようとした」「脅迫文言には韓国人に対する差別意識を強くうかがわせる言葉が使われている」「韓国人、民団に対する偏見にまみれ、恐怖を与えて排除しようとするきわめて独善的で身勝手なもので、到底許されない」などと、銃撃をほのめかすその悪質性を指弾、懲役10カ月、執行猶予4年の判決を言い渡した。
同様のヘイトクライム事件は、民団大阪枚岡支部でハンマー投げ込み、民団愛知本部や民団奈良県北葛支部などでも放火未遂事件の形で起きている。
(大阪=韓登)