民団中央と暫定3機関が合意

不毛な争いが終結 双方ですべての決定白紙に
日付: 2023年12月28日 11時35分

 民団中央と暫定3機関の分裂抗争は暮れも押し迫った昨年12月26日に急転直下で合意に至った。駐日韓国大使館の立ち合いのもと、双方がとったすべての決定を白紙に戻したうえで、2月28日に予定されている定期中央大会を開催することになった。
合意書には双方代表と、立会人として大使館の代表者が署名した。具体的な合意事項は▽民団中央は昨年11月30日に中央執行委員会で決定した直轄措置などすべての処分を撤回する▽民団中央は資格停止と主張している29人の中央委員に対し、措置を取り消す▽次期中央3機関長選挙を公正に行うため、各3人ずつ選挙管理委員を推薦することにし、大使館から諮問役として1人を派遣する▽大使館は民団に対する紛糾団体の指定を避けるため、昨年11月29日以降、双方がとったすべての決議・処分を認定しない―となっている。これにより形式上、分裂状態以前に戻った形になる。
民団中央の朴安淳議長は「100%納得したものではないが事態の収拾を図るため、大局的な見地から合意に至った」と述べた。暫定3機関の張仙鶴暫定議長は「合意書通り」としている。
合意事項をよく読むと、民団中央に対しては、決定事項の撤回などを要望しているが、暫定3機関に対しては同様の要求をしていない。しかし「双方がとったすべての決議・処分を認定することはできない」と、大使館は昨年11月29日以前の決定を否認している。暫定3機関の顔を立てつつ、双方の決定事項を白紙に戻す措置をとったようだ。
民団規約に基づかない「臨時中央大会」と称する独自の集会で昨年12月2日に選任された暫定3機関が、民団中央の呂健二団長、朴安淳議長に対して、「諸般事項の協議」を求め、面談を要望していた。
これに対し、民団中央は「臨時中央大会は規約違反であり、要望は受け入れられない」と拒否。協議の場が持たれることはなく、事態は膠着していた。
紛糾状態に陥った民団に対して大使館も強い関心を持ったうえで、暫定3機関の一連の行動について「このようなことは認められない」と強く非難した。
しかし一方で、事態を見かねた大使館が、民団中央と暫定3機関の各代表者との三者での会談の場を数回にわたり仲介してきた。
今回、暫定3機関について撤回は求めていないが、大使館側は認めないということで合意に至った。このため、今後も暫定3機関と称する余地が残った。合意書にも暫定3機関代表として署名している。果たして2月の定期中央大会開催まで事実上の分裂は回避されたのか。
金一雄・直選中央委員は「合意してよかった。定期中央大会も穏便に進行してもらいたい」と安堵しつつも、定期中央大会のゆくえに一抹の不安を隠せないでいる。
暫定3機関のぎりぎりまでの粘り腰と、民団中央の名を捨てて実を取るという妥協の結果で、分裂状態のままの年越しは避けられた。
団員にとってまったく利するところのない、団員不在の不毛な争いで民団の信頼を傷つけたことに対して、双方に猛省を促したい。規約に則った定期中央大会運営を望む。

 駐日韓国大使館が立会人となって民団中央と暫定3機関が交わした合意書


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