在日同胞の教育支援に多大な貢献

韓国教育財団創立60周年記念式典を開催
日付: 2023年12月05日 12時26分

 公益財団法人韓国教育財団が今年創立60周年を迎えた。次世代の在日同胞へ向けての教育支援機関として、TOPIK(韓国語能力試験)を通じての韓国語の普及拠点として多大な貢献をしてきた。11月22日に記念式典が開催され、約350人が参加、同財団の功績をたたえた。

1万人超の学生に奨学金支給

 韓国教育財団は11月22日、「韓国教育財団60周年記念式典・祝賀会」を都内のホテルで開催した。
式典は徐東湖・同財団理事長の挨拶に始まり、続いて役員の紹介が行われた。
その後、李周浩・韓国副総理兼教育部長官(梁鎬錫・駐日韓国大使館主席教育官による代読)、藤原章夫・文部科学省事務次官、尹徳敏・駐日本韓国特命全権大使、李大淳・韓日協力委員会会長、河村建夫・日韓親善協会中央会会長、呂健二・民団中央団長から祝辞が述べられた。
感謝状の授与、奨学証書の伝達と続き、財団の紹介動画の上映が行われた。
洪采植・同財団理事の音頭で乾杯を行ったあと、祝賀会・公演が行われ、参加者同士の交流が活発に行われた。
同財団は1963年に「在日韓国人教育後援会」の名称で発足。1973年に「財団法人韓国教育財団」、2013年に「公益財団法人」としての認可を受けた。
これまで次世代の在日同胞に向けた教育支援機関として大きな役割を果たしてきた。約1万人もの学生に19億円に上る給付型奨学金を支給。韓日の枠を超え、世界を舞台に活躍できるリーダーや起業家を育成するための海外留学助成制度「碧夆(ビョクボン)奨学基金」を設立し05年から支給を開始。日本ではこれまで17校・20人の奨学生に対し、1億3000万円を支給してきた。在日韓国人学生に対する助成活動を行い、有為な国際人を育成するという設立の原点を貫いてきたといえる。

TOPIK通じ韓国語を普及

 1997年からは韓国語能力試験「TOPIK」を主管。韓国政府が公式認定する唯一の韓国語能力試験で、これまで延べ40万人以上が受験した。日本での韓国語の普及に大きな貢献を果たした。同時に、韓国語学習者に対して効果的な学習法を提供するとともに、韓国語の普及や留学・就職支援なども推進してきた。
そのほか、韓国語スピーチ大会やKPOPダンス大会、韓国留学フェアなども開催、韓日の懸け橋としての役割を担ってきた。
当日は民団、在日同胞教育関係者などを始め、日本政府関係者、奨学生など約350人が参加し、財団の60周年を祝った。

徐東湖理事長は主催者挨拶で「財団は在日同胞先輩たちの温かな民族愛をもとに設立され、この60年間の発展を遂げてこられた。次は100周年に向かって精進していきたい」と話した

350人の参加者が歓談を楽しんだ会場の様子


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