韓国の合計出生率が、第3四半期ベースで0・7人となり過去最低を更新した。通常、年末に向かうほど出生率が低下していく点を踏まえると、第4四半期には0・6人台にまで下落することが予測される。
月別の出生者数は6カ月連続で「2万人」を下回っている。合計出生率は、妊娠可能な1人の女性が一生のうちに産むとされる子どもの数を示すもの。今回の合計出生率0・7人という結果は、1年前より0・1人減ったことを意味している。
11月末に統計庁が発表した「9月の人口動向」によると、9月の出生者数は1万8707人で、昨年同月より3211人(14・6%)減少した。9月に出生者数が2万人を下回ったのは1981年の統計作成以来初めてだ。
月別の推移を見るかぎり、出生者数が「1万人台」であることはさほど驚くべきことではない。2020年12月(1万9641人)に月別出生者数が初めて2万人台を下回って以降、21年11月と12月、22年6月、11月、12月と、次第に2万人を割る月が増えていった。今年に入ると、1月と3月を除くすべての月で2万人未満を記録している。
統計庁人口動向課はその原因として「新型コロナウイルスにより婚姻数が低下し、その分が時間差となって出生者数の減少につながっている。昨年8月から婚姻数が再び増加に転じたため、出生者数にもまもなく動きが見られるだろう」と説明した。
合計出生率においては、全国17のすべての市・道で低下しているという点も明らかになった。出生率全国1位の世宗市でさえ、第1四半期(1・19人)以降、第2四半期(0・94人)と第3四半期(0・86人)連続で「1人」を下回っている。
統計庁は第4四半期も小幅の下落を見込んでおり、今年の合計出生率は昨年(0・78人)よりさらに下がった0・72人を記録するものと予測している。
一方で、増加傾向を見せているデータもある。外国人との婚姻率だ。この日、統計庁が公開した「22年多文化人口動態統計」によると、昨年における国際結婚は1万7428件で、前年より3502件(25・1%)増加した。これは統計を開始した08年以降で最大の値だ。全婚姻数のうち、国際結婚が占める割合も7・2%から昨年には9・1%にまで上昇した。
(ソウル=李民晧)