編集余話

日付: 2023年11月14日 12時17分

 尹錫悦大統領が大統領に就任したのが昨年5月。11月で1年半が過ぎたことになる。文在寅前政権が残した負の遺産はあまりにも多い。国は左傾化し、政治・司法・経済・外交・安保など多くの分野で問題を残した▼尹政権は発足後、韓米同盟の修復、貿易相手国の多角化、労働改革を通じた労組の正常化に着手するなど、いくつかの方面で成果をあげた。まだ道半ばといえるが、特に文政権下で大きく冷え込んだ韓日関係が雪解けを迎えたことは在日同胞にとっても大きな収穫なのではないか▼両国民の交流はもちろん、企業間や自治体でも急ピッチで協力関係が構築されてきている。前政権下と比べれば劇的な変化だ。在外同胞庁の発足も評価に値するだろう▼だが、内外で難題が山積しているのも事実だ。経済活性化や民生対策は後回しにされた。政府・企業・家計の債務は膨れ上がり、いつ破綻してもおかしくない状況だ。少子化問題、国民年金改革なども大きな問題だ。国会が、いわゆる”ねじれ”状態となっていることもあり、内政は大きく混乱している▼不正選挙問題や司法の正常化などに対しては黙殺している状況が続く。尹大統領がなぜこの問題から目を背けるのか、選挙検証を回避するのか理解できない▼そんななか、世界は大きく揺れている。米中新冷戦、ウクライナやパレスチナ・イスラエルでの軍事衝突。尹大統領の残された任期は3年半。まずは来年4月の総選挙が山場だが、選挙管理制度の正常化なくしては、与党の勝利は難しいだろう。


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