尹錫悦大統領は10月26日、国立墓地の国立ソウル顕忠院で開かれた朴正熙元大統領の追悼式に参列した。朴元大統領は1979年の同日、大規模な民主化デモの鎮圧を命じた直後、側近である金載圭KCIA長官により暗殺された▼追悼式は民間団体が1980年から毎年開いているが、現職大統領が参列したのは今回が初めてだった。尹大統領は追悼式に参列した朴槿惠元大統領に対し、「子としての悲しみに対して深い哀悼の意を表する」と声をかけた。尹大統領は追悼の挨拶で「朴正熙元大統領は国民を一つにまとめ、『漢江の奇跡』という世界史的な偉業を成し遂げた」として、「世界的な複合危機の中、私たちは朴正熙元大統領の精神と偉業を改めて想い起こし、これを足掛かりに再び飛躍する韓国をつくらなければならない」と述べた▼朴正熙元大統領が成し遂げ、韓国に残したものはあまりにも多い。なかでも1965年に締結した韓日基本条約の持つ意味は大きい。2年後は韓日国交正常化60周年。今日までの間、韓国は大きく変わった。世界有数の経済大国になり、ポップカルチャーや飲食物も世界中で人気だ。当時、現在の韓国の姿を誰が想像できただろうか▼韓日両国は過去、紆余曲折があった。だが、いまは特に若い世代間では韓流や日本アニメなどを通じてより身近な存在と感じている。朴正熙元大統領が礎を築いた韓日関係、再来年の60周年を迎えるまでにさらに密接に、両国の友好・協力がより強固になることを期待したい。