都内で人権セミナー開催

民団中央 関東大震災を再検証
日付: 2023年10月31日 12時12分

 民団中央人権擁護委員会と在日韓国人法曹フォーラム(後援・在外同胞庁)は10月23日、東京都港区の韓国中央会館で、「第5回人権セミナー」を開催した。
関東大震災から100年が経ち、朝鮮人虐殺を改めて検証した。
100周年の特別企画の一環として、前日にプレイベントとして同会館で、朝鮮人と誤解された香川県の行商人が千葉県で殺害された実際の事件をもとにした映画『福田村事件』を上映し、約90人が鑑賞した。
23日のセミナーは約70人が聴講。民団中央の呂健二団長らが参席した。
金沢大学の原佑介准教授が基調講演を行った。原准教授は、関東大震災の朝鮮人虐殺について、松野博一官房長官が「政府内において事実関係を把握する記録は見当たらない」という発言と、小池百合子都知事が「犠牲となったすべての方々に哀悼の意を表しており、個々の行事への送付は控える」として、2017年から朝鮮人犠牲者追悼式典に追悼文を送らないといった事例を挙げて、なぜこうなったのかを問題提起した。
ほかに文学作品で生々しく表現された虐殺場面を紹介した。
パネルディスカッションでは人権擁護委員会の薛幸夫副委員長をコーディネーターに、これまで同セミナーで講演したことのある神奈川の山本すみ子、埼玉の関原正裕、千葉の平形千恵子の3氏が、各自の調査研究の成果を披露した。
パネルディスカッションに登壇したパネリストら


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